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54.*気管支喘息(RED,PINK・BLACK) ページ15

☆リクエストより
main 赤
sub 桃、黒

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赤side

最近さ、具合あんまり良くない気がするんだよね。

この具合の悪さは知ってる。

絶対苦しいの起こる前。

嫌なんだよ、あれ。

ジェ「んん゛っ...はぁ」

苦しいのと、付き合いは意外と長い。
それなのに、あたふたしちゃうし薬を吸うのも下手くそ。

ジェ「何で、お前を持ってんだよぉ」


薬をころころしたり、つついてみたり。
前まで、高地のこと「あざとい!」とか言っていたけど。

...もしかして、俺も今あざといのかも?


誰かがドアノブに手を当てる音。急いでバッグの中にそれを押し込める。

これ、内緒にしてんの。
バレたくないし、言ったら言ったでさ。その、自分が疲れちゃいそうだからね。


ジェ「大我おはよう。」

大「おはよ、なんかあった?」

ジェ「He!?な、んでもないっ何も無い!」

大「そ?何か怪しいんだけど」

ジェ「怪しくないよ!ちょっとトイレ行ってくる」

いたたまれなくってで...合ってる?
何か居づらくなって、逃げることにした。

北「ジェシーどこ行くの?」

ジェ「わ、ほくと。」

廊下に出たら今度は北斗。鋭いやつばっかに会って、ピンチすぎるよ。

びっくりした俺に、北斗はショックだったのかな?
メイクをしてないせいで、ちょっぴり薄い眉毛を下げてしょぼんっとしているように見えた。


北「そんなに、びっくりしなくて良くない?!」

言葉には勢いがあるけど、寂しそうで申し訳ない。

ジェ「や、ごめんごめんっ!ぼーっとしててっ!」

北「声が大きいよ、ジェシー」

ジェ「Dahaha!!っげほげほ!!」

北「大きい声出すからっ...んもう」

何か今のがきっかけになりそう

咳で震える背中を、北斗が優しくさすってくれる。

ジェ「けほ、ふぅ...hehe、ごめんね?」

北「え?...うん、」

咳の波みたいなのが、胸ら辺で行ったり来たりしてる。
本当にやばい事になったかも。

ジェ「じゃ、ちょっと俺はおトイレに!」

北「ジェシー大丈夫?」

ジェ「え!?大丈夫大丈夫、むせちゃっただけだよ」

北「....じゃ、後でね?」

心配そうな北斗に、にこっと笑いかけてトイレに駆け込む。

ジェ「どうしよう...このまんまじゃ、本当に苦しいの起こりそ」

鏡に映る俺は、ライブ前みたいに変な緊張したような顔をしていて、ちょこっと笑える。

ジェ「ぅ..げほっげほ!!ヒュ..ハァ..こほっけほ、」

波がやってきて、静かなトイレに俺の変な咳と変な音が響いた。

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作者名:みかん | 作成日時:2021年2月3日 23時

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