53.*心臓発作(PINK,YELLOW・GREEN) ページ11
☆リクエストより
main 桃
sub 黄(医者)・緑(看護師)
ノンリアル設定
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緑side
慎「きょもー?起きてる?」
白いカーテンの向こうにいると思われる患者さんに声をかける。
「きょも」っていう、何とも距離感を間違えすぎた呼び方は俺が決めたんじゃないよ!?
きょもが、そう呼んでってペーペーの俺にそう言ってくれたの。
初めてのことばかりで失敗だらけの俺を、笑って許してくれた大きな人だ。
大「...しん、たろ..?」
普段も綺麗な落ち着いた声音なのだけど、今日は格段にか細く小さな声。
焦る気持ちを抑えて、落ち着くように自分に言い聞かせる。
慎「ふぅ...きょも?慎太郎です。開けるよ?」
しゃらしゃらっと、カーテンを開く。
ベッドに横たわるきょもの姿は、いくらかしんどそう..
ただでさえ、真っ白な肌が更に白く見える。
慎「ちょっとしんどいかな?..あ、ちょっとっ..そのままで大丈夫」
しんどいねと声を掛けてしまったのが、嫌だったのか無理やり身体を起こそうとするから。
その動きさえも、重くて明らかに本調子でないことがビシバシ伝わってきた。
...きょもね、見た目に反して我慢強いの。
やり過ぎだってくらい、自分を我慢させちゃう。
それもあって、俺たちからも「体調悪いね?」とかそれこそさっきの、「しんどい?」とか...
そういうの聞かれるのを嫌がるんだ。
でもねぇ...それをいい事にしちゃ良くないからね。
慎「きょも、無理はしないでください。高地先生、呼ぼうか?」
高地先生の名前を出した途端、ぶすくれた顔になった。
仲がいいのか..悪いのか...
慎「んはは!そんなに嫌なの..?」
大「こーち、するどいんだもん。うるさいしさ..」
慎「確かに、高地先生は鋭いですねぇ..ふふっ」
大「そ、すぐに''大我、お前またやったな?''って言うから」
似ているのか似ていないのか微妙な物真似をして、むふふと笑う姿は可愛らしい。
それでもやっぱり、いつもとは違う気がしてもやもやと心が曇っていく。
大「...慎太郎、大丈夫。今日は、ゆっくりしとく。...しょーがない」
慎「うん...もし、何かあったらすぐに連絡してね?絶対、ぜったいですよ!?」
大「分かったよ、お腹空いた!慎太郎早く終わらせてぇ」
その明るい声に、俺の心が晴れることはなくますます曇り模様になっていった。
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作者名:みかん | 作成日時:2021年2月3日 23時