Lifesaving - 感じる鼓動 - 7章

・ LIFE ２８５ ページ4

.




『っぅ、……』


小雪｢やだ、先生、先生！！！！！｣


『っ、ごめ、……だぃじょ、ごめ、ね、』


小雪｢……先生、どこか悪いの？｣


『だ、いじょーぶ、』





ブイサインを作って見せるけど小雪ちゃんの表情は明るくなってない、と思う。




ああもう、何がいけなかったんだろう。




高校、大学、研修生の時、フェローの時は群を抜いて一番だったのに。




なんで……今は、こんなんなんだろう。




今は、みんなの足を引っ張ってばかりだ。




新海先生の言う通り。…早く、辞めなきゃなあ、




頭を軽く振って髪の毛をかきあげたんだけど、傷に触れたのかドロリと頬を血液が伝う。




クラリ、と視界が霞んでズキリと頭が痛んだ瞬間、体全身が痛さに包まれた。




目を閉じたらダメだって分かってるのに重りが乗っているかのように重くなって段々と瞼が下がってくる。





小雪｢先生？……ねぇ、先生！！先生！！！！！｣





小雪ちゃんの泣き叫ぶ声が聞こえた。





『ダメ、だよ、……小雪ちゃん、…大声出しちゃ、…深呼吸、してね、』


小雪｢やだ、やだ、！！！先生！！！！｣


『泣いたら、ダメだよ、心拍上がっちゃう…から、……苦しくなったら、』


小雪｢せんせ、先生！！！！！！｣


『…必ず、深呼吸……して、ね、？』





ごめんね、小雪ちゃん、悠哉くんに…会わせてあげたいなぁ




どんな顔して笑うんだろう、いいなあ、私も……耕に、会いたいよ……





小雪｢先生！！！！！！！！！｣





そんな声を最後に私はすぅ、と意識を手放した。







ねぇ耕、私ね、耕がずっとずっと、すきなんだよ






.

・ LIFE ２８６→←・ LIFE ２８４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す