Lifesaving - 感じる鼓動 - 7章

・ LIFE ２９４ ページ13

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ユラユラと揺れる、彼の瞳。




2人の間に何があったのかは分からないし知らないし、……正直言って今、そんな個人の感情を優先されるとめんどくさい。




私達はA先生を助けて欲しいだけなのに。本当は藍沢先生に来て欲しいけど、今あの人は藤川先生の所に行ってるし。




翔北に戻ってまたここに来るってあいだにきっとA先生は死んでしまう。




まだ何も動かない新海先生になんて言えば動いてくれるのか分からなくてイライラしてたら





『っ、……だ、』


雪村｢A先生？！？！｣





握っていた手がピクリと動いてA先生がゆっくりと目を覚ました。





『いて、て、』


横峯｢A先生、動いちゃダメです！！！！｣


『だ、いじょーぶ、だよ、』





よいしょって横向きになったA先生に慌てて手を差し伸べて仰向けになるのを手伝う。




本当に動いて大丈夫なのだろうか。





『……ぁ、小雪ちゃん、どうした？』


横峯｢無事翔北に運びました！！｣





良かった、と笑って頷いて目だけぐるりとその場を確認する。





『あと、腕……の、レスキュー、は、？』


雪村｢黒タグでした、…切断された腕の所から壊死が始まって、……｣


『そっ、かぁ、……』





うっ、って唸ったかと思ったらゴホッゴホッと咳き込んだA先生。





『ゴホッゴホッ、……っ、』


雪村｢A先生、｣


『ごめ、だいじょ、ぶ、……新海、先生』





ずっと黙っていた新海先生は名前を呼ばれて肩を揺らした。





『凛さん、のこと…ごめんなさい、本当に、っ、…ごほっ、……ごめんなさい、』


新海｢……、｣


『助けられなかったの、後悔、…してるん、です、…あの場にいて、被害に合わなかったのは、……っ、私、ゴホッ、……だけでした、』





なんの話なんだろう。分からないけど、あまりA先生に喋って欲しくない。喋ったら、────── 肺が





『謝っても、許されないって、分かってます……だけど、どうして、も、っ…謝りたくて、生きて、謝れて、良かった、』


横峯｢何言ってるんですか、A先生！｣


『……多分、わたし、…っ……頭、打ってるから、けっこー、やばいと思うん、ですけど、』


横峯｢分かってるなら、｣


『だから、……新海先生、』


新海｢……っ、｣









『──────────── タグ、切っても、……いいですよ、』







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