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11話 ページ13






ボールが腕に弾かれる音が、体育館に響く。


今はサーブ練で、ネットの反対側にはレシーブ強化するべきやつが構えている。


まぁ、俺はというと コーチの横でそれを眺めているだけだけれど。


今日はなんだか頭が冴えなくて、というか簡単に言えば体調が悪かった。


理由は明確。


あの練習試合の日から、ほぼ寝ていない状態で3日経っているからだ。


それを見事 岩ちゃんに見破られ、練習には参加できていない。



コ「斉藤、自己管理も選手の仕事だぞ」


 『…分かってますよ。けど、』



嫌な記憶は俺の頭からは離れてくれないんですよ、


そんな嫌味じみた言葉は、俺の口から出なかった。



花「斉藤っ!あぶねぇ!」


 『__っえ?』



代わりに出たのは、素っ頓狂な声だけだ。


頬に走る痛みと、チームメイトたちの声を最後に、俺の意識はブラックアウトした。




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作者名:Lie麦マFin | 作成日時:2019年6月8日 16時

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