息をする理由に答えたい【名探偵コナン】

9話 ページ10

ふと、気がつくと暗闇の中だった。














どこだここ…なんでこんなところに……










「…俺は…えっと…、そうだ！爆弾！！A！じんぺーちゃん！！どこだ！？」














俺たちはあの時爆弾の爆風に巻き込まれたんだ。













咄嗟にじんぺーちゃんの盾と身体でAに覆いかぶさった時の、熱も痛みも覚えている。













「ってことは…俺死んでるっ？？？！ウソ！！」












周りを見渡しても俺1人だけで、
もしかしたらあの2人は助かったのかもという希望が持てたのが救いだった。













その時、Aの姿を走馬灯のように思い出した。














((『こんな息(生き)苦しい世の中でも、
研二くんが居てくれるから、その苦しさに耐えれるんだよ』))












((『彼女できたの！？よかったね！研二くんが幸せなら私も幸せっ！』))













安堵したのもつかの間、
不安のような恐怖のようなものが込み上げてきた。













「…ｯ走馬灯ってことは俺はまだ、
死んでねぇってことでいいんだよなぁ、神様」
















俺はあの子を、Aを置いて逝く訳にはいかない



















俺がいなくなったらあの子は、
あの世界の息苦しさに耐えれなくなってしまう_______



















そう思った時、目の前が急に明るくなった。

















『…っ！けんじｯく、研二くんｯ？！！よかｯた…もう…もｯう…会えないかもｯて思った……』

10話→←8話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す