Mission.103 ページ3
何ヶ月も何年も聞いていなかったような
それでも数時間前まで聞いていたはずの声が
鼓膜を震わすのを感じて、じわりと涙が溢れた
『わくさん、わたし、っその、』
湧｢待って、…怪我してる、？｣
"檜山さんがこうなったのは私のせいです"と
言おうとしたのに、遮られて
首だけを擡げた湧さんは小さな声で私に聞いた
『湧さん達と比べたらこんなの擦り傷です』
湧｢んなわけないでしょ…｣
"ごめん"と、腕で顔を覆った湧さんは
深いため息をついて、何も言えない私に言葉を続ける
湧｢誰もAちゃんのこと守れなかったんだ、｣
深｢俺が駆け付けるのが遅すぎたんです、すみません｣
平｢イレギュラーな状態で咄嗟に代替案が浮かばなかった、ごめん｣
豊｢…予想外の事態に対応しきれなかった俺たちも悪い｣
『違います！』
内｢………………違わないよ｣
次々に溢れ出てくる謝罪に耐えきれなくて吐き捨てるように言ったのに
俯いた内村さんの声の方が病室に響いた
内｢俺あじと湧が死んでるかもって知らされて、死んでたら後回しにしろほっとけって言われた時、
身体の動きも、考えも、全っ部、止まったの
仲間が死んでも動揺しちゃいけないのに
冷静に優先順位つけて動かなきゃいけないのに
そうやって訓練受けてきたのに、俺ダメだった｣
パタパタと内村さんの頬を伝って、顎を伝って、床に涙が落ちていく
死んでたらほっとけって…何？
訓練って、何？死んでも動揺するなって、何？
内｢動揺したまま、色んなところから情報が入ってきて、見つけた敵は全部潰したのに
結局俺、Aちゃんが怪我するのも、
…人、殺すのも、防げなかった｣
"俺が変われれば良かった、もっと早く行動するべきだった、俺が悪い"
内村さんは呟くように、ぼそりぼそりと言葉を零し続けて、謝罪が止まらない
違う、違う、違うよ
父親に見つかって戦闘せざるをえなくなったのは私
肩を刺された時、気を抜いていたのも私
檜山さんが撃たれた原因も私
震える手で私たちを狙っていたまだ20代くらいの若い男性の
＿＿＿＿＿＿＿＿＿全部、私
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藍兎(プロフ) - 完結お疲れ様です！！毎回ハラハラドキドキして楽しく読ませて頂きました！その後も気になる所ですがこの作品に出会えてとても幸せでした！ (12月13日 3時) (
レス) @page42 id: 97c0ee90cb (このIDを非表示/違反報告)
j(プロフ) - 一気見してしまいました！続きが気になります。。。更新楽しみにしています！ (8月15日 10時) (レス) @page34 id: 4ac568a835 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 続きがすごく気になります！！更新待ってます‼︎ (2023年3月14日 22時) (レス) @page30 id: 0fdc87e010 (このIDを非表示/違反報告)
りゆ(プロフ) - 更新待ってました！！何回も初めから読み直しています笑。続きも楽しみにしています！！！ (2022年9月2日 20時) (レス) @page21 id: f586278c85 (このIDを非表示/違反報告)
ピンキーレンジャー(プロフ) - 本当に更新めちゃくちゃ待ってました！！！何度1話から物語を読み返していることか…とこのコメントを書いている今も全て読み返した直後です笑続き楽しみにしています！！！！ (2022年6月13日 13時) (レス) @page18 id: 883b5980f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2021年11月28日 23時
