Mission.99 ページ49
『っ…ぅ…』
苦虫を噛み潰したような顔で、私を抱きしめた彼
左手で檜山さんの腹部、
右手で私の体を抱きしめるように右肩の傷を強く圧迫する
さっきまでほぼ感じてなかった痛みがビリビリと走り出して、思わず小さく声を漏らした
深｢豊田くんも今来る、もうちょっとだけ耐えて｣
『…檜山さんは、？』
深｢出血がだいぶ…でも大丈夫、なんとかする｣
とめどなく流れてくる檜山さんの血液
どんどんとそれを吸い取るコンクリートが嫌いになりそう、檜山さんからそれを奪わないで…って
深｢…これ、Aちゃんが
『………………………はい』
周りに落ちている死体、または瀕死の敵
さっき、敵を認知してから無我夢中で撃った
檜山さんに指一本でも触れさせないと誓って
…とにかく必死で
深｢っ、！脈が………やばいって、｣
『……っ、死なないで、っ』
深｢Aちゃん、？｣
『嫌だ…、死なないで、っ死ぬな檜山光成！！』
ずっと触れていないと分からないほどゆっくりと、
彼の体温が下がっていく
脈も弱くなってるなんて、信じない
必死で彼の腕を揺すって、刺激して、
連れていかれないように、名前を呼んだ
それでも私の耳は、意思に反して機能するみたい
…遠いけど、カタカタと小さく金属が触れる音がする
………まだ、残ってた、
出入口と反対側、深田さんの背の方に
ガクガクと震えながら、ピストルを構える影が見えて
咄嗟に手繰り寄せたベレッタ M92FS、私の銃
何も迷わずに、人差し指を強く引いた
…？、私の発砲は1度だけなのに
相手の身体は2箇所から血飛沫を上げてる、
『…なんで？』
深｢！？Aちゃん！…っうっちーくん、｣
出入口の方を見て、絞り出された彼の声
それに釣られて顔をそちらに向けると
肩に担いでいたライフルを下ろして、
私達の前にしゃがんだ……内村さんがいた
内｢…汚れ仕事は俺らの仕事だから｣
"ごめん、ちょっと寝てて"
冷たいけれど慈悲に満ちた声が脳に響く
出血のせいでぼやけていた視界が、
更にぐにゃんと歪んでいく
…檜山さんを助けて、お願い
全身の痛みと、その祈りを感じながら
泥の中に沈むように、
_____私は意識を飛ばした
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?(プロフ) - 最初から読ませて頂きました！早く続きが気になって仕方ないです汗汗 更新楽しみにしております！！ (2021年10月29日 23時) (
レス) id: 0b81454158 (このIDを非表示/違反報告)
rirariru(プロフ) - 初めまして！次の更新が待ちきれないです！大変だと思いますが、頑張ってください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 1ce39f514b (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - はじめまして！続きが気になってやばいです笑 ハラハラドキドキしながら読ましてもらってます！更新待ってます！ (2021年7月31日 11時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
薇々(プロフ) - 更新が待ちきれなく最初から読み返してしまいました笑更新楽しみに待ってます:） (2021年5月30日 22時) (レス) id: 712adf8a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - はじめまして！毎日更新まだかな？！次の展開どうなるんだろうと楽しみにしてます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: a744d204f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2020年12月2日 22時
