Mission.97 ページ47
え…、？
『檜山さん…檜山さん、っ、檜山さん！！！』
檜｢っ…｣
必死に名前を呼んだ、何度も
度々その瞼が開くことはあっても、返事はない
それどころか、声をかける事に瞼が開く回数は減って
床についた自分の膝に、生暖かい温度を感じる
『檜山さん、っ、大丈夫ですからね、』
檜｢…、｣
『ちょっとだけ、きつく縛るけど許してくださいっ』
傷は、2箇所、左腕と腹部
とにかく止血をしなきゃ、と、咄嗟に自分のパンツスーツに手をかけた
布を少し引っ張りあげてナイフで傷をつければ、
あとは手でどうとでもなる
力任せに引っ張って、膝辺りからの布を引き裂いて
檜山さんの腕を強く縛った
っ、でも腹部の止血ができる、清潔な布がない
…違う、思いだせ
今までの経験で
怪我した時…そうだ、
"1分もそんなのかからない、すぐにそっちの応援に入るから"
特務、黒田さんと織山さんとの特務
あの時平塚さんの手当をするために織山さんがガーゼと包帯を取り出した場所は…
『っ檜山さん、触りますね！』
見つけた、スーツの内側のポケットに
出てきたガーゼで強く腹部に出来た傷を押えて、
とにかく檜山さんに声をかけ続けた
『苦しいですけど少し頑張ってください、それと、連絡しなきゃ、連絡しますね、助け呼ぶから…』
檜｢__ぃ、｣
『…へ？』
檜｢ぅ…さ、ぃ、、って…(笑)｣
"うるさいって"、今そう言った
『っ…もう少しだけ頑張ってください、痛いのにごめんなさい』
檜｢…たく、な……っかい、、｣
"痛くない、温かいから"
その言葉に泣きそうになった
手当は本来、"手を当てる"事で痛みや苦しみを取り除く方法とされていたもので
私の手なんて今、極度の緊張で冷えきっているはずなのに
檜山さんは温かさを感じてる
彼から苦しさを、取り除けている
でもね、言わなきゃいけない事があるんだ
遠くから近づいてくる複数の足音
持っている獲物は、刃物だろう
『檜山さん、？』
檜｢…ん、、、？｣
『少し、目を閉じてて。疲れたでしょう？』
"家に着いたら起こしますから"
その私の言葉に素直に目を閉じた彼
それを確認して、インカムで状況を伝え
深田さんと豊田さんからの返事を聞いた後
一切の迷いなく、銃を手に取りトリガーを引いた
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?(プロフ) - 最初から読ませて頂きました！早く続きが気になって仕方ないです汗汗 更新楽しみにしております！！ (2021年10月29日 23時) (
レス) id: 0b81454158 (このIDを非表示/違反報告)
rirariru(プロフ) - 初めまして！次の更新が待ちきれないです！大変だと思いますが、頑張ってください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 1ce39f514b (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - はじめまして！続きが気になってやばいです笑 ハラハラドキドキしながら読ましてもらってます！更新待ってます！ (2021年7月31日 11時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
薇々(プロフ) - 更新が待ちきれなく最初から読み返してしまいました笑更新楽しみに待ってます:） (2021年5月30日 22時) (レス) id: 712adf8a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - はじめまして！毎日更新まだかな？！次の展開どうなるんだろうと楽しみにしてます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: a744d204f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2020年12月2日 22時
