Mission.96 ページ46
私に影を落とした檜山さんの体
っ、さっきまで真横にいたの
さっきまで、真横で戦ってたのに、なんで、
私を庇ったような位置で倒れるの
｢ははっ！犬も結局ただの犬だな｣
『っっっ！』
頭の中が真っ赤になる
細い血管が全て、焼ききれたみたいに
体温が上がって、身体中の水分が沸騰して
咄嗟に持っていたナイフを口で噛み、
背中の銃を取り出した
まだあいつは倒れた檜山さんに夢中だ
今、
ドンッと片腕でトリガーを引いた衝撃が体に走る
0.3秒後、100数m先で肉を裂く音が聞こえた
腹部を抑えている、そこに当たったんだろう
また人差し指に力を込める
1度、2度、3度
数回外して、数回体のどこかに当たった
最後の弾だ、残り1個
絶対に、外さない
｢っは…は…っ、は、｣
ボロボロになった体を必死に後ろに運んで
この場から逃げ去ろうとする
…逃がさない
檜｢っ…逃がさないって、言っただろ、｣
｢はなせ、っ、はな、せ、！｣
檜｢っ、っ｣
檜山さんが、足を掴んだ
手繰り寄せて、脇に挟んで逃がさないように
"はなせ"とほざく
『安心しなよ』
｢！？｣
『ちゃんと地獄に送ってあげるってば』
人差し指にトリガーガードを引っ掛けて
咥えていたナイフを心臓付近に突き刺す
奴の口から泡沫状の血がゴボッと溢れたのを見て
引っ掛けていた拳銃を、クルリと1周させて
手の中に収めた瞬間に
眉間に照準を合わせて、迷うことなくその指を引いた
ドサリと地面に崩れ落ちて、ピクリとも動かない体
…終わった、全部
刺さったナイフを引き抜いて
そばに横たわる檜山さんに駆け寄った
『っ、檜山さん、檜山さ、！』
檜｢…なんで、っ抜いたんだよ、｣
『へっ、？』
檜｢血…出やすくなる、から…抜くなって…｣
震える大きな手が私の肩に伸びる
でも、その手に力は篭っていなくて
きっと檜山さんは止血しようとその手を伸ばしたのに
私の肩に触れて、ゆっくりと私の太ももに落ちた
『檜山さん…？』
檜｢手当…ちゃんとして貰って…｣
『っ、檜山さんが先です、！』
檜｢A｣
初めて呼ばれた私の名前
次にその口から出たのは
"ごめん"
それを最後に、彼の目が閉じた
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?(プロフ) - 最初から読ませて頂きました！早く続きが気になって仕方ないです汗汗 更新楽しみにしております！！ (2021年10月29日 23時) (
レス) id: 0b81454158 (このIDを非表示/違反報告)
rirariru(プロフ) - 初めまして！次の更新が待ちきれないです！大変だと思いますが、頑張ってください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 1ce39f514b (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - はじめまして！続きが気になってやばいです笑 ハラハラドキドキしながら読ましてもらってます！更新待ってます！ (2021年7月31日 11時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
薇々(プロフ) - 更新が待ちきれなく最初から読み返してしまいました笑更新楽しみに待ってます:） (2021年5月30日 22時) (レス) id: 712adf8a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - はじめまして！毎日更新まだかな？！次の展開どうなるんだろうと楽しみにしてます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: a744d204f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2020年12月2日 22時
