Mission.79 ページ29
｢いいからとっとと吐け！｣
頭にガンガン響く声で意識を取り戻した
直後、私の背中に鈍痛が走って
ぼやけた視界をそちらに向ける
深田さんが私に覆い被さるように倒れ込んできたみたいで、ギシッと音を鳴らしながら体を直した
『深田さ…』
深｢っ、意識戻った、？｣
｢おい、女目覚ましたぞ｣
意識を失う前よりも、目に見える場所に傷が増えてる
着ているスーツも、セットした髪も
変わり果ててボロボロになっていて
ツカツカと革靴を音立ててこちらへ近づいてくる男に憎しみすら感じる
｢…とっとと吐け、何人いる？この女の素性は？吐けば命くらいは助けてやってもいい｣
深｢俺喋れないんすよ、1番下っ端なんで。
分かるっしょ？｣
"絶対先輩たちの命令に背いちゃダメなの"
髪を鷲掴みにされて、無理やり上を向かされてるのに
へらっと笑ったその顔は、いつもとは違った
挑発するような、煽るような目付き
その目だけが、いつもの深田さんと違った
｢……もうすぐ幹部がここにくる｣
深｢…っ｣
｢その目で見てもらう、この女が娘かどうか｣
『っ、！』
"娘かどうか"
私の親が、ここに来るということか
人を人とも思わず虐待を繰り返し
自分たちの都合でこどもに刺客を向けた親とも呼べない奴らが
唾を吐くようにそう吐き捨てた男たちは
牢屋のような錆び付いたドアを開けて出ていった
…ここ、そもそもどこなの、？
『深田さん、ここ、』
深｢地下3階、人身売買の商品になる人たちをここに隔離してるっぽい｣
"ずっと意識はあったから見てたけど、今は誰もいないみたい"
ここが最終決戦の場になるかもしれない、ということ
薄い布から感じる拳銃の冷たさ
靴の履き心地も、来た時と変わってない
武器は取られていないから、大丈夫
深｢○○ちゃん｣
『はい』
深｢何があっても口割っちゃダメっすよ｣
"Aちゃんが喋らない間は、俺が守れますから"
力強いその言葉
手も足も縛られて、身動きとるのも一苦労なのに
守ると口に出してくれるその心に
涙が溢れ出そうになった
深｢それに、檜山くんも待てって言ってたから｣
『檜山さんが？』
深｢別れる前の手、"あっち行け"みたいな感じで手動かしてたっしょ？｣
『…はい』
"あれ待てって言う指文字なんだ、だから待たなきゃ"
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?(プロフ) - 最初から読ませて頂きました！早く続きが気になって仕方ないです汗汗 更新楽しみにしております！！ (2021年10月29日 23時) (
レス) id: 0b81454158 (このIDを非表示/違反報告)
rirariru(プロフ) - 初めまして！次の更新が待ちきれないです！大変だと思いますが、頑張ってください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 1ce39f514b (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - はじめまして！続きが気になってやばいです笑 ハラハラドキドキしながら読ましてもらってます！更新待ってます！ (2021年7月31日 11時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
薇々(プロフ) - 更新が待ちきれなく最初から読み返してしまいました笑更新楽しみに待ってます:） (2021年5月30日 22時) (レス) id: 712adf8a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - はじめまして！毎日更新まだかな？！次の展開どうなるんだろうと楽しみにしてます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: a744d204f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2020年12月2日 22時
