Innocent sinners (ページ34)

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Mission.34 ページ34

湧｢じゃあ皇輝くん頼むね｣

皇｢任せて｣

檜｢2日もすれば戻るから｣

『はい、気をつけてくださいね』

皆さんが任務に出る日、皇輝さん達の住む家にやってきた

相変わらずひっつき虫状態の内村さんと余裕な湧さんと檜山さんの隣に

緊張しているのか、肩が強ばった深田さんがいて

黒｢なに深田緊張してんの？(笑)｣

深｢しますよもう…(笑)｣

皇｢緊張しすぎるとかえって危険だからコントロールしなきゃね(笑)｣

なんかあったら応援入るよ、と玄関のドアにもたれかかった織山さんが言うと

檜山さんが尚大が応援とか勝ち確だわ、と笑う

違うチームでも、こんなに信頼関係があるんだ

なんて、少し羨ましくなる

檜｢…じゃあ、そろそろ行くわ｣

湧｢ほんとよろしくね｣

深｢お願いします｣

内｢Aちゃん行ってくるね｣

『はい。…いってらっしゃい』

初めていうんじゃないだろうか、改まった送り出しの言葉なんて

その言葉に驚いたように目を丸くしたあと、ふわりと笑った4人は

他の4人が待つ車に乗り込んで行った

黒｢…心配？｣

『私が心配なんてするほど、弱くないでしょう？』

尚｢心配なのは否定しないんだ｣

『…危険なお仕事ですから』

フッと織山さんは小さく笑って、あいつらはそんな簡単に倒れないとでも言うように

それ以上何も言わずに玄関のドアを開けて中へ入っていく

それを見た皇輝さんの"あ、なんも言わないのね"なんて言葉に笑いそうになったのは秘密で

皇｢…散らかってるかもしれないけど、ごめんね｣

黒｢あと拓実と渉、任務でしばらく空けてるから居ないんだよね｣

"俺らがちゃんと護ってあげるから安心していいよ"

ひひ、と笑った黒田さんは、そのままジム行ってくるー！とタオルを手に持って

地下に繋がる階段を駆け下りていった

『…心配、する分には怒られませんよね』

皇｢むしろしてあげて、あいつら簡単に命放り出しそうなとこあるから｣

ふわっと風に吹かれた前髪が、皇輝さんの顔を露出させる

簡単に命放り出す、ってあの人たちはどういう環境で育ったんですか？

初めて作ったご飯だって物珍しそうに見てたんですよ

なんて、皇輝さんの真剣な顔を見たら、言えなくなってしまったけれど