Innocent sinners (ページ25)

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Mission.25 ページ25

主催者はきっとこの人で間違いないだろう

出席した人数はきっと湧さんか安嶋さんがもう情報を取ってるから

私に出来るのは会場内の人間が警察が来るまで出れないように退路を断つこと

安＜深田もう1人のマークが会場出そう、止めれる？＞

任務も終盤に差し掛かったと思って肩の力を抜いた時

ザザッと雑音の後に安嶋さんの声が響いた

…話が本題に入りかけている今、ここを離れたら怪しまれることは必至

でも深田さんが動かなきゃ任務はどうなる、？

『竜生、これ美味しいけど他の飲みたい』

深｢っ、え｣

『取ってきてくれない？』

手の中のお酒を飲み干して、沈んでいたさくらんぼを摘んで口に放り入れる

深田さんをこの場から離す口実は、きっと今は私にしか作れない…お願い、乗って

深｢…どういう系がいい？｣

『んー、無難なのがいいな』

深｢ん、探してくるわ。…すみません1度外しますね｣

ぺこりと頭を下げて人混みに姿を消した深田さん

1人でここを乗り切るしか方法はない

｢君も知ってるのか？｣

『私は彼に着いてきただけ、お酒いっぱいあるって聞いたから』

｢酒が好きなのか｣

『やだおじ様、酒豪って言いたいの？』

｢よく飲む女は好きだよ｣

全く不本意だけど、さっきまで深田さんの腕に絡んでいた腕を男に絡めて顔を近づける

深田さんが戻れば、任務は成功するはず

｢吸ってみるか？…クスリ｣

『ふふ、やっぱりワルいことしてるんですね』

｢ここはそういう集まりだよ｣

平＜青木、今のバッチリ撮った＞

青＜そろそろ警察が入る、退路断って＞

今の発言が、この男が主催者である決定的な証拠

"撮れた"ということは、任務自体は完了だ

でもこの絡めた腕をどう解いて、どう退路を断つか

湧＜俺ら奥で吸ってた奴らのドア歪ませてる、会場の援護に入れない＞

深＜マークしてた奴両方主催者です、今裏取れました＞

ということは、深田さんも戻れない

主催者だと分かった人間をみすみす逃す訳にはいかない

ここを最後まで1人で終わらせなければならない

『おじ様、』

｢裏行く気になった？｣

身を捩って腕を抜こうとしたけれど、捉え方を間違われて太い指が頬をなぞるせいで悪寒が走る

どうしよう、警察は私の顔なんて知らない

退路を断つと同時に、自分達はこの会場を出ないといけないのに

｢警察だ、動くな！｣