【第五人格】そんなつもりは無かったなんて

39話　NOロリコン ページ41

謝必安視点





范無咎「ああ、おかえり必安。随分と長く出ていたが…って、この臭いは……」


……なんだか思い出して変な汗出てきちゃいました。

自室に戻ると無咎はそう言いながら迎えてくれた。既に寝間着に着替えており、完全リラックスモード。


謝必安「はい、実はホールでお酒を少し……」

范無咎「水を持ってこようか？」

謝必安「いえ大丈夫です。少し休んだら僕も風呂へ行きますから」


椅子に座り、無咎をジッと見つめる。

…未成年、ですか……。
それが本当なら、よくロビー達と遊んでいたことに納得できる。普段のテンションの高さや、どことなく幼いと感じた言動も理解できた。だけど……

謝必安("もしかしたら"の相手が未成年とは聞いてませんよ……！)

Aさんが16才だと聞いた瞬間、驚きすぎて気を失うかと思った。
16才なら恋愛もするだろう。恋人が出来るのもおかしいことじゃない。だけど無咎とは年が離れているのだ。いや、年の差も問題じゃない。僕が焦っているのは……


謝必安「無咎はロリコンじゃない……！」

范無咎「…………は？」


おっとつい勢い余って口から……まぁいいでしょう(これをまぁいい、で片付けるあたりかなり酔っているのだろうけど)

もし無咎がAさんに思いを寄せたら。Aさんと恋仲になったら。それを荘園の皆が知ったら。
……ロリコンと思われる可能性が、無くもない。16と言っても、未成年は子供だから。


范無咎「必、安……？」


無咎はそんな理由で恋仲になる、なんて人間ではないと僕は知っているが……荘園の皆はそうじゃない。
もし無咎がロリコンだなんて思われることがあれば、僕は全員に誤解を解くため、菓子折りを持って説明に行かなければ。
……いえ無咎のためならやりますけども


范無咎「なぁ必安、何のことを言ってるんだ……？」


……いえ、まだそうだと決まったわけじゃないですもんね。
此処の人達は、無咎をロリコンだなんて思う人は少ないですし、僕は無咎の恋を全力で応援したい……！
でも万が一、誤解されたときに持っていく菓子折りは、一緒に準備しましょうね！無咎！！


范無咎「俺がロリコンってなんのk」

謝必安「大丈夫です無咎！何も心配いりませんから！！」

范無咎「俺は君がとても心配なんだが！？」


結局落ち着けたのは次の日の朝だった。

40話　誤解？→←38話　意気投合

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す