【第五人格】そんなつもりは無かったなんてⅡ (ページ7)

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49話　起きなきゃページ7

おジョゼは気を取り直すように咳払いをし、私の顔を見て優しく微笑んだ。

ジョゼ「まぁ……そこがAの可愛いとこ、なんだけどね」

ナマエ「ナンデスッテ？？？」

ジョゼ「Aは優しい子だね、ってことだよ」

そうかそうか、じゃあ最初のは空耳だな()
しかし……おジョゼは私のことを優しいと言ったが、全く納得できない。そして可愛い、なんて言われるような人間でもない。
自分の欲のために現実を受け入れられない……どうしようもなく弱い人間なのに、なぁ。

ジョゼ「ま、僕達のこと撮るなら……変わる時のためじゃなくて、変わらないために撮ってよ」

過去にする前提なんて悲しいじゃないか。そう言うとジョゼフは私の方に手を伸ばし、頭を撫でようとしたみたいだが……

ジョゼ「……？そんなに強く掴まないでくれ」

范無咎「賭けはお前の負けだぞ」

ジョゼ「ん？あっ……え、本気？」

范無咎「残念だが本気だ」

無咎さんがおジョゼの手首を掴んで止めた。
あれ、無咎さんいたの！？声かけてくれればよかったのに！というかもしかして今の聞かれてた！！？(大混乱)

ナマエ「えッ、あ、無咎さんいつから！？」

范無咎「……『僕の勘違いだったってこと？』の辺りから」

ナマエ「あｯｯｯ微妙なとこから聞かれてるゥゥ！！」

気を抜くとす〜ぐに、話聞かれるんだからも〜〜！！油断も隙もありゃしないよ全くこれだから荘園は()

ナマエ「……おジョゼに言われたことは、その通り過ぎて何も言い返せないけど……今の幸せを失いたくない、って思ったら止められない。だけど……」

一瞬だけ躊躇うけれど、自分だって今の認識を変えたいと思っているのだ。
いつもより大きく息を吸い、決心して口を開く。

ナマエ「皆のこと……夢だなんて思ったままは、私も嫌だ。だから今からでも、少しずつ頑張ってみようと、思えた……よ」

ジョゼ「……フフフッ、やっぱり僕Aのこと好きだよ」

おジョゼは微笑みながらそう言ってくれた。
応援されたような気がして、なんだか背中がむず痒い。でもそれと同じくらい、嬉しい気持ち。本当に夢なら……こんな感覚味わえないよ、きっと。