【楽しい思い出】 ページ4
カタカタと空き部屋から音がする。
部屋には男性がパソコンで色々としていた。
「…ふぅ、今日はこれくらいで良いかな?」
伸びをして、パソコンを閉じる。
それと同時に扉が開く音が男性に聞こえた。
男性が扉の方を見ると、この夢乃秘綺ハウスの管理人がいた。
「あれ、サヴォイア…居たんだ」
「ああ、緤那さん」
2人が目を合わすと、そんな事を言い合った。
先に部屋にいた男性がサヴォイア、部屋に入ろうとしている男性が緤那というらしい。
「ここで何してたの?」
「少し、パソコンで調べ物をしていました」
「へぇ」
緤那はサヴォイアから少し離れた所から、話をする。
そこから普通の会話が始まった。
「緤那さんはどうしてここに?」
「暇だからここに来たよ」
「そうなんですか…意外です」
「意外?」
「管理人だから忙しいんじゃないかと思いまして」
「案外忙しくないよ?たまに忙しい時はあるけどね」
「ふむ、そうなんですね」
至って普通の会話をしている。
緤那は持っていた水を飲んだり、サヴォイアは紅茶を飲んだりして会話を楽しんでいる。
「あ、サヴォイア…お腹空いてない?」
「少し、小腹は空きましたね」
「やっぱり?じゃあ、何か作るよ」
「いいんですか?」
「うん、お腹空きながらじゃあ、話に集中できないでしょ?」
「それもそうですね」
緤那は扉を開け、リビングへと向かう。
その後をサヴォイアが付いていく。
暫くすると、リビングからいい匂いが漂ってくる。
そして、話し声が聞こえる。
楽しく、どこかやんわりとした話し声がリビングに少しだけ響く。
これもまた、楽しい思い出になるだろう。
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作者名:理願 | 作成日時:2023年7月15日 19時