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そうすればさっきよりも声をあげて泣くから、慌ててしまう
昔のように左右に揺れて、背中を撫でても意味はなくて
それにつられて俺まで泣きそうになってしまう
腕に絡んだ尻尾はきつく、後が付きそうな程
貴「大丈夫、大丈夫ですよ‥、俺は此所にいます」
そう何度も声をかけて居れば、落ち着いたのか泣きつかれたのか、腕の中で眠りに落ちたチェカ様
ほ、っと一息吐いてから一緒に来たであろう護衛の人を探すために足を踏み出せば
「名前！！！」
名を呼ばれて振り返る
其処にはレオナ様、その後ろにラギー先輩とジャックがいた
珍しく息を切らすレオナ様に首をかしげたものの、その理由はすぐにわかった
あんな大きな声で泣いていたもんだから、彼らに聞こえない筈もない
腕の中で寝息をたてる子
彼は何だかんだ、この子を大事にしているから
いつの間にか目の前にいたレオナ様は、なんだか不機嫌な目で俺を見詰める
なんで、どうして？
そんなに今の俺じゃダメなんだろうか
ジ「名前‥、いつ目が覚めたんだ？」
ラ「元気みたいで良かったッス！」
そう言って近づいてくる二人を気にとめることもできなくて
ぴくぴくと痙攣を始めた手に、慌ててチェカ様をレオナ様に押し付ける
レ「お、おい‥名前」
わけがわからないと言った様子で俺を見詰める彼から目を逸らして
名前なんて呼ばないで
どうせ俺じゃないんだから
貴「その子が泣いていたので、宥めただけです」
無意識に動く手は、自分じゃ止めることもできない
ジ「っ名前、、手が、」
貴「失礼します」
背を向けて走り出した
全てから逃げるように
俺に嘘を吐く人達から、俺を抱く男達から、俺を誰かに重ねる男から
「名前、また明日ね〜」
走って
「可愛い顔してんじゃねぇかぁ」
もっと早く
「＿＿、好きだ」
早く逃げないと
「名前、この間の課題が‥」
聞こえる声が、俺の名を呼ぶ声が、怖くて怖くて
「名前、放課後植物園にこい」
俺のことなんて見てもないのに
名前
そう呼ばれる度に俺が俺じゃなくなる気がして
背後から伸びてくる真っ黒な手から逃げるように只管走って
「名前」
縺れた足のせいで転けてしまう
早く、はやく逃げないと
立ち上がろうとすれば、黒い手に肩を掴まれた
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ただのD判定の人。(プロフ) - あ、ごめんなさい！色々と間違ってました！下のコメ忘れてください！((え (2020年8月19日 18時) (
レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ただのD判定の人。(プロフ) - なんか表示されてるのが名前になってます... (2020年8月19日 18時) (レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 大好きです、、久々に泣きました、笑この作品を作ってくださりありがとうございます、、！この作品に出会えてよかったです、！頑張ってくださいね、応援してます！( ^ω^ ) (2020年8月19日 4時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2020年8月3日 17時
