. ページ29
引き続きレオナside
ラギーと日替わりで俺の世話を始めた名前はやはり、記憶喪失等では無いようだ
なにも言っていないのに俺の嫌いな野菜が食事にはいっているなんてことはまず無い
たまにみじん切りの野菜が混ぜられているが‥、それは昔からだ
寝ている途中で起こすなんてこともせずに、ただ部屋を片付けて俺が起きるのを待っている
今日もそんな名前を観察していれば、机の上に置いてある何かを見ているようだった
「‥なぜ俺が写ってるのを、？」
なんて、無意識か呟いている
ここで記憶喪失じゃないのは確信した
じゃあ何か他に理由があるのか
俺の知らない場所で何をされたんだ、何があったんだ
声をかければ小動物のように身を跳ねさせて
「俺‥、似てますか、この人と」
なんて悲しそうに笑う
御前はそれにどう答えてほしいんだ
俺にも言えないようなことがあったのか
俺じゃ‥、御前をわかってやることなんて無理なのか
似てるもなにも御前じゃないか、そんなことを思いながら短く肯定の言葉を返せば酷く顔を歪ませた名前は、俺の食事が終わると同時に部屋を出た
.
近づいてくるマジフト大会
此所サバナクローの奴らは何時もよりピリピリしてる
俺もその１人だ
名前を巻き込めばきっと、また俺を正すから
あの時と違い、今の俺じゃ御前を支えるなんてこと出来ないのに、御前は意図も簡単に俺を救うから
名前にこの件のことは話していない
来週にマジフト大会を控えた俺たちは作戦も終盤
少しの間名前には此所にこないでおいて貰おうと話を付けた
「もう当分の間は来なくて良い」
言い方が悪かったんだろうか
聞き直した名前にもう一度そう言うと、目に涙を溜めた
傷つけたい訳じゃないんだ
俺の駄目な所も、弱い所も知っているのは御前だけなのに
今の御前を俺は、何も知らない
あの時と同じ御前は名前なのに、酷く遠く感じる
名前、これが終わればまた、ゆっくり話をしよう
そう言いたかったのに
肯定の言葉を俺に返した名前は、
「もう来ません」
ずっしりと俺の心にのし掛かる言葉を残して、部屋を去った
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただのD判定の人。(プロフ) - あ、ごめんなさい！色々と間違ってました！下のコメ忘れてください！((え (2020年8月19日 18時) (
レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ただのD判定の人。(プロフ) - なんか表示されてるのが名前になってます... (2020年8月19日 18時) (レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 大好きです、、久々に泣きました、笑この作品を作ってくださりありがとうございます、、！この作品に出会えてよかったです、！頑張ってくださいね、応援してます！( ^ω^ ) (2020年8月19日 4時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ
| 作成日時：2020年8月3日 17時
