くらい、食らい、Cry【谷山紀章】 (ページ49)

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あれから、二日経った今でも、
未だに可愛がられています

紀章「ありがと」

いつも通りに家事を熟しているだけにもかかわらず、
頭を撫でては頬にキスを落とされる
その度に顔に熱が集中して、
紀章さんが笑う………
もう、この二日間での必ず起こる一連の言動であり、
変わらないものとなった

紀章「今日、俺より遅いんだっけ？？？」

A「まぁ、それなりに」

仕事内容を告げられていないのが現状で、
まあ、臨機応変に熟しては見せますけど、
流石に何も告げられていないというのが不可解である

花崎さんとは、会わないことを願いたい
…夜あそび前日、
僕のせいでレコーディングが止まって
"できないの？"と煽られたばかりだ
いやぁ、もう勘弁してくれ(((
というより、告げられていないので、
同じ現場の可能性がある
悲しいな、色んな意味で………

紀章「んじゃ、先行くわ」

A「気をつけてくださいね」

"ん…"と言っては、頭を撫でられ思わず目を細めた
中途半端な家事に手を伸ばして、
時間内に終わらし、家のドアにカギを閉めては、
マネージャーの車に乗る
マネージャーに一度だけ今日の午前中の仕事について質問したものの、
隠すから"聴いたって時間の無駄"と判断をして、
その後は自身の音楽をプレイヤーで聴いていた

聴き入っていると、マネージャーが僕を叩くものだから、
片耳のイヤホンを外せば、"着いた"と言って棄てられた
行く場所は知っている
場所だけは元から教えてもらっていた
…なら、仕事の内容も教えろって話だけどね

何回か来た時あるから、
建物の中はほんの少しだけは理解している
音楽を聴きつつ、移動しては、
今日の現場の場所を指でなぞっては探す

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿…あ、あった

エレベーターの上ボタンを押しては、
ドアが開いた
指定の階数を押せば、自然に上って行き、
その階に止まる瞬間の何とも言えない感じは未だに慣れない
油断をすれば、体調を悪くできる

現場までの脳内地図に目的地に旗を立てて、進む
角を曲がっては、他人とぶつかりそうとなるも、
寸前でかわし、ドアに手をかけた

指定された時間よりもまあまあ早い
来ている人も少ないだろうし………

というか、何かと思い入れのある曲で鼻歌を奏でつつ、
ドアを開けて、視線を上げれば、
奏でていた音楽も考えてたことが一気に吹っ飛ぶ

そして、目の前に出てきた我が相棒が

"Night!!!"

と言うものだから、余計頭が真っ白になった