▼*Kishow Side ページ15
A「すみません…
ちゃんと敬語使って話します……
上下関係はしっかりしないと」
紀章「俺は別に構わないって！」
落ち込むAにそう言っても、
きっと敬語に戻る
紀章「やっと、Aに近付いた気がする」
そう言えば、"何でですか？"と言われる
紀章「なんて言ったらいいんだろうな…
こう、他人行儀みたいな？
何処となく壁があったからさ…
あ、悪い意味じゃないからな
しょうがないとは思うけどさ、俺だって
俺、今年で44だぜ？
Aは25だよね？
約20歳差だもんさ、そりゃ敬語になるよ
俺がAの立場だったとしても、
俺も敬語使いそうだもん」
A「…タメ口の自覚、なくって
なんか、うん
ごめんなさい……」
紀章「タメ口でもいいからね
寧ろ、その方が良い
対等でいいじゃん、付き合ってるんだもんさ」
A「楽観的に考えすぎ」
紀章「…そうだね」
思わず、笑ってしまう
時々だけど、タメ口が混ざる
……まあ、大凡だけど8割くらいタメ口なような気がするけど
それの方が、俺も気が楽になるっちゃなる
紀章「そっかぁ〜
しもんぬたちと撮影ができるのかもしれないのか…
あ、AとはGRANRODEOで撮ったから
じゃあ、初めてなのは伊月ちゃんだけになるか」
A「本当、事務所から承諾が出ればいいけど…」
ふっと笑ったA
…少しはスッキリしたように思える
紀章「…よし、買い物行くか」
A「ちょっと、紀章さん…！？
伝票返して」
紀章「いいから、彼氏に奢られてなさい」
A「待って、僕をヒモにする気ですか！？」
紀章「いいよ、養っていくから」
A「え、それは申し訳なさ過ぎて無理」
さっきとは変わって、
真顔になって返答してくるAに笑ってしまう
紀章「…あー、本当サイコー」
俺の上着を着ながら、
"伝票"と騒ぐ彼女
袖から手が出ていなくて、
とっても可愛らしい
身長は同じくらいだけど、
やっぱり男女じゃ体格差が出るんだな…
A「紀章さん…！？」
紀章「あ、端数持ってない」
A「持ってます！」
端数はAに出してもらって、
カフェから俺たちは外に出た
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作者名：奏人(ﾀｸﾄ) | 作者ホームページ：https://twitter.com/Takuto_Se
作成日時：2019年9月17日 22時
