I、愛、哀2【谷山紀章】 (ページ2)

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▽*Yuka Side ページ2

A「…上がった」

…さっきよりは幾分と唇の血行が良くなったように見える

「ホットミルク、置いといた」

A「………うん」

足を崩して座ったAはコップを持って、
ただただ中に入っている牛乳を見つめていた

静かな空間の中、
私はただただSNSを見ていた

"今日の深夜アニメが始まる"
だの、
"本当、私服がイケメン"
だの色々騒ぐファンの子たち
あ、"＃声優"で調べて出てきた

色々漁っていると、
Aがポツポツと呟き始めた

A「あのさ、由佳に黙ってたんだけど
昨年のクリスマスに
紀章さんと付き合ってたの…」

「うん
うん

………え？？？」

ただ単に、妄想じゃなくて…

「本当に…？」

A「それでね、既に同居してるんだけど」

…早くね！？

A「今日、打ち上げなの
"気にしないで行ってきて"って言ったんだよね

それで、21時くらいに達先輩からSMSで連絡きて、
写真も一緒に添付されてきたの

そ、れでさｯ……！」

いつの間にか目に涙を浮かべていたAに
ポケットに入れていたハンカチを渡すと
自分のパジャマの袖で拭いた
…私の親切とは((

A「……それで、花崎さんと紀章さんがね
その、しているところを送られてきたの」

キスをしているところが送られてきた、と…

まず、付き合っていたことに驚きだけど
そっちもそっちでビックリだな、おい

…というか、たっつんさん何してんの
Aが他の人に好かれるのは、何となくわかるけどさ

「顔合わせづらいから、うちに来たと」

A「………うん」

「で、その写真がきた携帯は？」

A「家に置き手紙と共に置いてきた」

「………ち、ちなみにさ
なんて書いてきたの？」

A「"捜さないでください放っておいて"って」

うーん、やることがなかなかだなぁ…
音信不通になる訳だよね
先輩方が騒ぐだろうな……

そして、しばらくは居候としてここに住み着くつもりだな
…大歓迎だけど
寧ろ、2食はAのご飯食べれるってことでしょ
え、ある意味たっつんさんに感謝((

「今日は、私のベッドで寝て
急だったから、布団干してないし…」

A「じゃあ、由佳はどうすんの…？」

「ソファで寝るよ」

A「なら、一緒に寝よ」

「セミダブルに？」

A「…昔みたいにさ
嫌、ならいいけど………」

Aは誰かを惹きつける性格というか人種で、
先輩とかもよく惹きつけるけど、
私もその一人なんだよね…