▼ ページ27
「やぁ〜と、来た」
人通りのない場所に促され、
腕と足を組んで、壁にもたれかかっている花崎さん
「これ、どういうこと?」
出されたのはスマホ
画面には紀章さんのSNSのアカウントの今日の投稿
…僕と紀章さんと(定食)の一枚だった
A「…これが、どうかした?」
「あんたさぁ、よく谷山先輩と一緒にご飯食べるよね」
A「それは、否定しないけど」
するつもりもないし…
「どうやったらアンタみたいな子がさ、
谷山先輩と一緒にご飯行けるわけ?
男勝りで可愛くないのに…
一緒に食事できるなんて、羨ましい〜
あ、そうだぁ〜
私と谷山先輩の仲を取り繕ってくれない?
誘ってもらって、途中で帰ってもらってもいいからさ」
んー、勝手に解釈すると…
僕が誘って、3人揃ったらさっさと帰れ
このブス
ってところかな
A「僕だって、しょっちゅう行けてる訳じゃないから
多分、花崎さんが自ら誘った方が良いんじゃないかな…」
そう伝えると舌打ちした挙句、
小声で"使えない奴"と言われた
A「ゴメンね、使えない奴で」
「はぁ〜?
そんな事、私一言も言ってないんだけど
被害妄想どんだけ激しいわけ?」
そう言って現場に戻って行った
…結局、僕が悪者って感じなのだろう
嗚呼、面倒なことだ
そう思ったとき、着信音が鳴った
A「もしもし…」
≪SMS見た?≫
聴き慣れた声
A「いえ、見てないですけど
どうかしましたか?」
内心、ホッとしている
…それを出さないようにいつも通りに話すと、
"大丈夫?"と優しい声色で言われた
A「それより、SMSに何送ってきたんですか?」
≪現場抜ける時さ、
何も声をかけずに出て行くなんて珍しかったから
大丈夫かなぁ…って
……ていうか、本当大丈夫?
声かける云々の前に、今何かあった?≫
いつも声をかけているのに、
それを彼が気付いた
それ以上に、見破られている
A「いえ…
紀章さんは、他の方と食事に行かないんですか?」
≪行ってるじゃん?
しもんぬとかと≫
A「いえ、女性の方です」
≪もしかして、花崎さんのこと?≫
"はい"
たった2文字がどうしても口に出てこなくて、
黙っていると紀章さんは言った
≪だって、嫌じゃん?
"浮気した"って思われちゃうかもしれないじゃん
わざわざ予定もまったく決まってなくて、
他の人も誘って一緒に行くなんて
…ましてや、2人きりになったりしたらさらに嫌
Aに誤解されるようなことしたくない≫
157人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えらこきゅうのはちゅうるい - 返コメありがとうございます!!ですよね!!女の子ですよね!!不躾な質問、申し訳ありませんでした……。更新、楽しみにしてます!! (2019年7月28日 12時) (レス) id: 651ad92b57 (このIDを非表示/違反報告)
Cross Mezza(プロフ) - えらはちゅさん» 作品をお読みいただき、ありがとうございます。質問にお答えさせていただきますと、夢主『ちゃん』(女性)です。ただ、一人称が『僕』の理由は本編では公開していません。ですが、近々更新する予定ですので、もう少々お待ちください。コメント、ありがとうございました。 (2019年7月28日 0時) (レス) id: a7834a998d (このIDを非表示/違反報告)
えらはちゅ - 途中まで読ませて頂きました。とても面白かったです。えと、質問なんですが、夢主ちゃんは「夢主くん」なんですか。一人称が僕なので、気になってしまいました。 (2019年7月27日 22時) (レス) id: af5b11a232 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se
作成日時:2019年2月9日 19時