【夢小説】2BRO. 短･中編集 03 (ページ27)

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先生と生徒の夏-another side- (兄)02 ページ27

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「失礼しまーす」

Aさんが戻ってくるのを待つこと約10分。
誰もいなくなった準備室に彼女の声が響いた。

「お、戻ってきたか。 …って、それ缶コーラじゃん」

Aさんは両手にジュース2本持っていて、その片方が自分がよく飲むコーラだということに気付く。

「リンゴジュース買ったら当たったんです。はい、先生にあげます」

「え、まじでいいの？」

「流石に2本は飲めないので貰ってください」

「おぉ…サンキューな」

(俺がコーラ好きなの知ってたんだな)

覚えていたことに内心びっくりしながら、俺はAさんから缶コーラをもらい、彼女の勉強をみることにした。

「Aさん」

解説終了後、俺は後片付けをしているAさんにさっきの1年生のことを気にしていたか声をかけた。

「ほら、さっきの1年生の。俺があの子を教えてる時、Aさんムスッとした顔で見てたから」

「えっ、私そんな顔してました！？」

どうやら無意識にあの表情をしていたらしい。
彼女はびっくりして後片付けの手が止まり、まるで小動物がびっくりした時に硬直するかのようだった。

「あぁ、してた。けど安心しろ。前にも言ったが、俺は生徒を好きになることはないからな」

コーラを飲みながら俺はそういった。
やはりあの時の彼女はやきもちを妬いていたようだ。

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