５５！ ページ8
Amin side
アミン「はぁ、寒い。まだかな…」
二学期お疲れ様でした会が無事終わり、あたしは外で親の迎えを待っていた。
こんな夜遅いのに全然来る気配がない、その上寒い。
？「もう、風邪ひかないようにしてよ」
アミン「えっ？」
急に首元にマフラーが巻かれた。
心配だから、という優しい声とともに。
アミン「ベ…ベク？」
？「さぁね？誰でしょうか〜」
誰でしょうかの前に声がベクだもん。
このあたしが間違うわけないじゃん。
でも…
アミン「…嘘つかないで？ベク。」
ベク「あーバレちゃった…って子供だましだったよなごめん。」
照れ笑いで目の前に来るベク。
ベク「アミン、親は？まだなの？」
アミン「ま、まだ…。」
ベクの表情を知りたくなくて視線をしたにずらした瞬間、携帯が光った。
それはお母さんからの電話だった。
アミン『もしもし？』
母『アミン！ごめんね、迎えに行ってあげようと思ってたんだけど…仕事が終わりそうになくて…バスか何かで帰ってくれない？本当にごめんね。』
アミン『…わ、わかった。』
あたしは迎えが遅い時点で怪しいなと思ってたから、何もショックはない
しかもこれ1回のことじゃないし
ベク「お母さん、なんだって…？」
アミン「迎え、来れなくなったからバスで帰れって。」
ベク「ここからバス停までってかなり距離あるよ？」
あ…そうだよお母さん。
ここ、いつものところじゃなくて先輩が奮発してちょっとリッチなところなんだよ…
アミン「……暗い、怖い」
ベク「俺、送るけど、一緒に帰る？」
え…
正直ここからバス停まで１人も怖いし送ってほしいけど…
アミン「ベッベクにまた迷惑かけちゃう。」
ベク「大丈夫だから、全然迷惑だなんて感じたことないから。好きな人には頼ってほしいの！」
好きな人…
１回自分の思いを伝えれたら。
このもやもや取り除けるのに
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作者名：ぽのこ | 作成日時：2016年12月9日 8時
