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『それでも私は、あなたが好きです。
一昨日すっごい傷ついて、昨日切り替えようと気持ちをそらしました。
シャオロンさんのこと、ほとんど知らなくて、傷の浅い失恋でよかったとも思いました。
でも、自分でもなんでかわからないけど、シャオロンが好きです。
多分、初恋だから…、初めて、あなたみたいな、眩しい人に出会ったから…』
あなたに会う前の世界には戻れなくらい、この世界はまぶしくなりました
たくさんの色と輝きを感じられて、あなたの顔を見るだけで嬉しくも悲しくもなる、恋の楽しさを知りました
私がずっと憧れていた夏は、あなたそのものでした。
まだ確信ではないけれど、きっとずっとそう思い続けます。
『だから…、ちゃんと失恋できるまで、
シャオロンさんを好きでいさせてください。』
どうせあと、１０日しかないんだから
私があなたを、このひと夏の思い出にするために
「…付き合ったり、できひんで？」
『はい。』
「そのうち関東に帰るんやろ？」
『はい。』
「…きつないん？その、俺を好きでおんの」
『すっごく、楽しいです。』
檸檬に混ざりこんだ橙の光
目じりが少しだけ下がった彼の表情を、柔らかく滲ませた
「あいつの言ってた意味、わかったわ…」
『あいつ？』
「君の幼馴染くん。そらこんな顔されたらなあ…」
一歩だけ、私に歩み寄ったシャオロンさん
あの日空けられた距離が少しだけ縮む
「俺の許可なんかいらんやろ。
好きも嫌いも勝手にせえや。」
乱暴に言い捨てるには、その表情は優しすぎる
『好きです！シャオロンさん！』
夕日よりも顔を赤らめて片付けに戻る彼を見つめて微笑んだ
心地いい海風が髪をふわりと運ぶ
「A」
中から出てきたチーノは私の顔を見るなり察したようで
白い歯を見せて笑った
「こっちもうまいこといったで」
『ほんと！？』
「むしろお願いやってさ」
『やった！ありがとチーノ！』
「礼ならトントンに言いや」
「…なに？何の話？」
背を向けて黙々と作業していたシャオロンさんがちょっと気まずそうにたずねる
『内緒です！』
「は？」
「明日のお楽しみってことや」
不満を全面に出して「言えや」という彼を見て、また嬉しくなった
どんどんシャオロンさんのことを知れて、楽しい
ずっと笑顔でいる私の隣で、ずっとチーノは静かに笑ってた
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桜花(プロフ) - 急にコメントすみません。最初から最後までドキドキしっぱなしで、最後めっちゃ感動しました、、！！控えめに言って最高すぎる作品です、、、出会えてよかったです。最高に素晴らしい作品に出会わせてくれて本当にありがとうございました！！ (2020年10月12日 2時) (
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作者名：レック | 作成日時：2020年8月6日 12時
