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自分でも本当に、諦めが悪いなと思う。
一昨日初めての失恋で泣き寝入りするぐらいに落ち込んで、昨日は気持ちを切り替えて、今日は前を向く日だ。
ただ、私にとっての前方が、諦め悪く数日前と同じ方向だっただけで
「あ、」
『こんにちは。』
「どうも。」
人もまばらになったビーチで、店先の片づけをするシャオロンさん
夕日の中で見る彼は、昼間とは違った、有限のきらめきに包まれていて、新たな一面にまた心臓がトクンと跳ねる
『すみません、お片付け中に』
「あー、っと、焼きそばやったら今日はもう店じまいなんやけど」
『焼きそばはまた別の日に食べます
今日は、シャオロンさんにお話しがあって』
「…じゃあ俺、トントンとこ行っとるから」
頑張れよ、というように背中を一度叩いてチーノは海の家へと入っていった
優しい幼馴染に励まされて、オレンジに軽く染まった檸檬をまっすぐ見る
シャオロンさんは若干目を泳がせて、この時間が早く過ぎ去ることを望んでいるみたいに
「なに？」と続きを促した
『昨日も言いましたけど、私、シャオロンさんのことが好きです。』
一昨日の、幼い告白と言葉は同じでも、今日は思いをストレートに乗せて全力で投げる
「うん、嬉しいけど、俺未成年はちょっとあれやねんな
…最初は俺と同い年が一個下やと思って声かけてさ
まさか１９やとは思わんかったってゆーか。
ほら、Aちゃん美人でちょっと大人っぽいし。
話してから年下なんかな？とは思っとってんけど」
『シャオロンさんは、おいくつなんですか？』
「…２１。来月２２。大学４回生。来年から社会人。」
『そんなかわらないじゃないですか！』
「変わんねん！成人したら酒も煙草もいけるようなるし、なんかあっても自己責任や。
でも成人と未成年やったら、事案なった時成人側の責任なんねん。
俺、まだ二人分も人生背負う覚悟ないからさ。
Aちゃんに声かけたんはほんま軽い気持ち。
な？わかったやろ？俺別に真面目で責任感ある男ちゃうねんで。」
関わりたくないという態度をとる中に、謝罪の色を隠せない彼はきっと、根は真面目で責任感のある人なのだと思う。そもそも責任感もない人間なら、人生二人分、なんて考えないだろうから。
「Aちゃん折角美人やねんからさ、もっと大事にしてくれる男探しや。
ほら、あの幼馴染とか。あいつ身長も俺より高くてイケメンやん。
俺より絶対大事にするやろし、」
『それでも、』
逃げるようにまくし立てる言葉を遮った
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桜花(プロフ) - 急にコメントすみません。最初から最後までドキドキしっぱなしで、最後めっちゃ感動しました、、！！控えめに言って最高すぎる作品です、、、出会えてよかったです。最高に素晴らしい作品に出会わせてくれて本当にありがとうございました！！ (2020年10月12日 2時) (
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作者名：レック | 作成日時：2020年8月6日 12時
