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見覚えのあるヘリが真上を通り過ぎた頃
俺は5人の男と対峙していた
外にも仲間がおるんは、予想してなかった
さっき吹き抜けの上階で戦ってるのが見えたAは満身創痍とはいかずともギリギリな感じがした
そもそも彼女はハッカーで、気配を消して不意をつく暗殺なら得意なんであって、真正面から多数の敵と殺り合う戦闘員では決してないのだ。
早く応援呼びたいのに…！
目の前の連中は、俺をいたぶる様にじりじり追い詰めてくる
走って逃げるなんてことはまだ出来そうにない
Aを残して出てきた扉がもう背後にある
俺はここまで、無力なんか…？
せめて体が麻痺していなければ、せめて武器があれば、あの時、襲ってきたやつを倒せてれば
終わらないタラレバは、額に汗を滲ませる
そんな時だ
ギャリギャリギャリギャリ！！！
タイヤのゴムが無理矢理摩擦を無視する音
突っ込んでくる装甲車
窓から突き出された銃は、俺を取り囲んでいた奴らを撃ち崩す
｢無事か！？ロボロ！！！｣
｢っ、シャオロン！中に、Aが…！！｣
降りてきて俺の体を支えたシャオロンは、空を見上げて呟いた
｢中は、先にゾムが入っとるはずや｣
空からな
｢ゾムさん、ほんまにやるんすか！？｣
｢おん、ノンストップで頼む！行ってくるわ！｣
空挺は本来、上空からパラシュートで地上に降りる
ヘリコプターのような低い高度でロープ伝いに降りる時は、空中で機体を安定させてからゆっくり降りる
そして今俺は、ショッピ君の操縦する超高速ヘリコプターの縁で、命綱も付けずに佇んでいた
視界の悪い夜闇をハイスピードで駆け抜けたエースパイロットは、目的地の建物ギリギリをノンストップで通過する
屋根の上を通過するその一瞬で、俺はヘリから飛び降りた
｢着地！っと｣
足場から下を覗けば、開いている窓を見つける
そこから滑り込んだ俺は、建物内の違和感に気付いた
｢なんや？人の気配が…｣
全くしない
しかも、どこからか濃い血の匂いがする
開け放された扉の外では、ぽつぽつと死体が転がっていた
血で彩られた道を辿り、階段を上る
ひとつ上って進んだ先
そこにあったのは、死体の平原と
｢A…｣
赤に浮かぶ、女の姿
血で縁取られた彼女を、途方も無く綺麗だと思った
｢これ、お前がやったん？｣
抱き起こしてみるも、反応はない
僅かな呼吸を確認して、運ぶ
血塗れのAは、今まで見たどの女よりも扇情的で、俺の拍動を煽った
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亀丸(プロフ) - この小説に惚れて貴方様の前作も見てきました…テンポがよく一晩で読み切ってしまうほど面白かったです。今作はハッカーの話ということでこれまたダークな感じが見え隠れしていてとても楽しいです。今後の活動も応援しております (2019年11月7日 23時) (
レス) id: 072776d0d0 (このIDを非表示/違反報告)
カオル - 性癖ドストライク (2019年11月7日 0時) (レス) id: 251e5ea021 (このIDを非表示/違反報告)
遊 - めっちゃすきです！！いやもうこの小説に出たいくらい！！！(何言ってんだこいつ)もう、いや、もう！ほんとすきです！これからも頑張ってください！！！！ (2019年11月6日 22時) (レス) id: 49b5a0c72b (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱には夢と希望が詰まってる。 - wrwrdさんの話を漁っていて面白そうだなーと思い見ました。そしたら、おぉーすげぇとなり。メンバーの紹介文で笑いました。面白くてすきです。最新頑張ってください。 (2019年11月6日 20時) (レス) id: 569861b1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年11月4日 18時
