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『…以上が、現時点でわかっていることです。戦闘機の性能はさすがにロックが固いのでもう少し時間をください』
「はい。」

会話が終わる
もう他に用はないだろうから、早々に体をキーボードの前に戻した

ロボロさんに何かしてしまっただろうか
この人と二人きりにするなんて、何の腹いせだ
疑心暗鬼になっている相手よりロボロさんからの報告の方がよっぽど信頼できただろうに
まあ、何となく理由は察するが

手元の横で、カサりと紙のすれる音がした
副総監が私の“作戦書”に目を通している

「ハッキングにも、こんな計画みたいなんあるんすね」
『あった方が合理的に事を進めれますし、失敗しにくくなるので』
「これとか、ほんまの戦争みたい」
『意味わかるんですか!?』
「あ、いや…なんとなくっすけど…潜伏さしたやつを中で暴れさせて時間稼いで外堀埋めるみたいなことじゃないんすか?」
『副総監!!…いえ、ショッピさん!!』

さっきまでの相槌と違う感情の乗った声で述べられた作戦は、ほぼ正確に私の計画を言い当てた
ロボロさんならともかく、他にもこの紙の意味がわかる人がいたなんて…!!

『もしかしてそっちの知識もあるんですか!?早く言ってくださいよ!ロボロさんは私がハッキングする時ノリ悪くなるし!ショッピさんはわかってくれます!?この潜伏ウイルスとかすごい条件揃わないといけなくて!まずこっちの予想通りに動いてくれるか使わなきゃわかんないし、どこまで時間稼げるか一か八かなんですけど、思い通り動いてくれたら気持ちいいし!』
「ちょ、あの、すんません、…そこまでわかってないっす…」

ハッとして目の前の彼を見ると、感情に疎い私でもわかるほど困惑していた
なんとなくでも読み取れるのはセンスだと思うけど、わからない人に語ってもしょうがない

『すみません、仕事に戻ります』
「いえ、こちらこそ…。でも、あんたが思ったより怪しいやつじゃないんはわかりました」

もう一度顔を上げると、もうアメジストの瞳に警戒の色はない

「じゃ、失礼します。Aさん」

目を合わせて、微笑まれる
彼がいつも仲間に見せているような挑発的な笑み
それが自分に向けられたことが何となく嬉しくて

『これが、コネシマさんの言ってたこと…?』

初めて彼に呼ばれた名前の響きを耳に残しながら、モニターに向き直った
ああ、この状況を作ったロボロさんに、彼の思惑通りになったことを報告しないと

そして、インカムのスイッチを押した

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亀丸(プロフ) - この小説に惚れて貴方様の前作も見てきました…テンポがよく一晩で読み切ってしまうほど面白かったです。今作はハッカーの話ということでこれまたダークな感じが見え隠れしていてとても楽しいです。今後の活動も応援しております (2019年11月7日 23時) (レス) id: 072776d0d0 (このIDを非表示/違反報告)
カオル - 性癖ドストライク (2019年11月7日 0時) (レス) id: 251e5ea021 (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃすきです!!いやもうこの小説に出たいくらい!!!(何言ってんだこいつ)もう、いや、もう!ほんとすきです!これからも頑張ってください!!!! (2019年11月6日 22時) (レス) id: 49b5a0c72b (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱には夢と希望が詰まってる。 - wrwrdさんの話を漁っていて面白そうだなーと思い見ました。そしたら、おぉーすげぇとなり。メンバーの紹介文で笑いました。面白くてすきです。最新頑張ってください。 (2019年11月6日 20時) (レス) id: 569861b1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レック | 作成日時:2019年11月4日 18時

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