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幹部5日目
｢A〜！！｣
『おはようございますゾムさん、とりあえず、離して頂けると有難いです…』
｢え〜なんや照れんてんの？可愛ええなぁもう｣
出会い頭に抱きついてきたのは今日の当番のゾムさん
｢それより聞いたで。昨日ひとらんと馬乗ったんやろ？｣
『ひとらんさんと、というか、ひいてもらっただけですけど…』
｢妬けるわぁ、って言いたいとこやけど今はそっちじゃなくてな。A…筋肉痛なんちゃう？｣
ギクッとした。筋肉痛を隠そうとしていたからではなく、目の前のゾムさんの顔が悪い笑みだったから。
『そうです、けど…』
｢やっぱり〜！？｣
なんでそんなに嬉しそうな顔してるんですか…
｢じゃあストレッチからしっかりせななぁ！？ほら、俺が押したるわ！｣
勿論ただのストレッチで終わるわけはなく
『うっ、ちょ、ゾムさ…！』
｢ん〜なに〜？｣
『いっ！…ひぅっ』
｢Aええ声で啼くなぁ。興奮してきた｣
『い、たいたい！！無理ですギブです！！』
限界以上に押して尚且つ筋肉痛の箇所に力をかけてくる地獄の様な時間だった
｢じゃ、はいこれ。｣
ストレッチでボロボロになった放心状態の私に手渡されたのは1本のナイフ
……昨日のひとらんさんの言葉はなんだったんだろうか
『あの、武器はまだ持たなくていいって、昨日まで触ってなかったんですが……』
｢あー、まああいつらやったらそう言うかもなぁ。シッマとショッピ君は軍人の訓練らしく基礎からやるやろし、ひとらんはこういうの嫌がりそうやし｣
『なら、』
｢でもさ｣
私の言葉を遮るゾムさんの表情は思ったよりずっと真剣だった
｢Aは軍人とちゃうやん。戦争で兵士と闘うんとちゃう。こないだみたいな奴とか、自分の身を守る為に強くなりたいんやろ？｣
明確にそう口にしたことはない、しかし綺麗な若草色の瞳は私を見透かしている
｢俺に押し倒されて抵抗できるような力もない、飛び抜けた俊敏性や体術があるわけやない。やったらそのハンデを埋めるには、道具使うしかないやん｣
私の手にのせたナイフを手ごと握りながら言葉を続ける
｢勿論簡単に使ってええもんやないよ。でも、その覚悟があって、責任をもって、ここに来たんやろ？｣
ここ、とは幹部の位置のことだろう。理にかなったゾムさんの言葉に頷くと、彼は白い歯を見せて笑った
｢やったら、使えるもん全部使うしかないやろ｣
あとナイフ結構楽しいで、と続く言葉の方が本音だとは、思いたくはない。
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フェルト - 伏線回収が神！うらつくで稀に見るほんとうの鬼才のお方ですね！最高です！ (2019年9月14日 10時) (
レス) id: 00cb91440a (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 伏線回収が…！ありがとうございます、わかりやすいです…これからも更新楽しみに待っております！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの子(プロフ) - 前作からの伏線がどんどん回収されてくのドキドキします…これからも更新楽しみにしております。 (2019年8月31日 7時) (レス) id: 54ffec1f7f (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 嫉妬する総統さまが…!!!最高です……!!!!!!ありがとうございます…!!!!!!!!!!!! (2019年8月27日 15時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - 主ちゃん可愛すぎっ！惚れてまう！！続きが気になるんじゃぁ！！！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！！ (2019年8月24日 17時) (レス) id: 3584f7d8aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年8月18日 3時
