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夜風になびく髪の艶めきは月の光を反射する
星を見上げる彼女の存在は不確かで、その儚さに胸を締め付けられる自分がいた
｢ここにおると思ったわ｣
『…ゾムさん』
振り返った彼女の隣に並び星を眺める
星に願いを、なんて柄じゃないけど、Aがまたいつもの笑顔に戻れるなら、流れ星を探してもいいかもしれない
いつから俺こんなセンチメンタルになったんや、自分で恥ずかしくなるけど
｢寂しいやん、なんでおかえりのチューしてくれへんの？｣
『お元気そうで何よりです。本当に長かったですね、今回』
｢えっ無視？｣
この半年でAのスルースキルは上達した、めっちゃ悲しい
『遠い国だったんですか？』
｢いや、そうでも無いで。明日みんなに報告する。Aにも…、明日中には報告できると思う｣
『？私に報告する必要があることなんですか？』
｢……おん。｣
『…まあ一応、幹部、なんですもんね』
幹部という言葉を吐くAの表情は辛そうだった
どうしたんや、何があったん？教えてや、俺が何とかしたるから
そんな言葉を飲み込んで、俺より低い位置にある頭を撫でる
｢もっと、俺らを頼ってええんやで。仲間やんか｣
バッと俺の目を見上げる彼女の瞳は必死で何かを訴えていて、その口は開き声帯が震えるのを待っている
涙で潤んだ瞳が瞬かれ、舌が動き出す
その瞬間
カツッ
それは小さな小さな音
しかし確かにその音はこの空間の静寂を破る
遠くでした誰かの足音、誰もいない廊下に響く足音
そんな僅かな音で、彼女は体を大きく震わせた
｢A？｣
『ご、ごめんなさいゾムさん…なんでもありません。』
｢何をそんな怖がっとるん？｣
『…ほんとに、なんでもないんです。私なんかのことをそんな風に思ってくれて、ありがとうございます』
明らかになんでもなく無いが、その表情は聞かないでくれと叫んでいた
｢……そうか。なんかあったらすぐ言うんやで！俺が飛んでったるからな！｣
ニカッと笑ってそう言うと、ぎこちないながらも素の笑顔を返してくれたA
『はい、ゾムさんが味方なら、百人力ですね！』
｢当たり前や！100人どころちゃうで？｣
『ふふっ、一騎当千ですか？』
｢そういうこっちゃな！｣
少しいつもの空気で言葉を交わした後、特に深い意味を持たない別れの挨拶をする
｢明日の報告会もAのお菓子でるんやろ？また美味いの頼むで！｣
『……ありがとう、ございます』
その返事に、微かな違和感を覚えた
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フェルト - 伏線回収が神！うらつくで稀に見るほんとうの鬼才のお方ですね！最高です！ (2019年9月14日 10時) (
レス) id: 00cb91440a (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 伏線回収が…！ありがとうございます、わかりやすいです…これからも更新楽しみに待っております！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの子(プロフ) - 前作からの伏線がどんどん回収されてくのドキドキします…これからも更新楽しみにしております。 (2019年8月31日 7時) (レス) id: 54ffec1f7f (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 嫉妬する総統さまが…!!!最高です……!!!!!!ありがとうございます…!!!!!!!!!!!! (2019年8月27日 15時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - 主ちゃん可愛すぎっ！惚れてまう！！続きが気になるんじゃぁ！！！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！！ (2019年8月24日 17時) (レス) id: 3584f7d8aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年8月18日 3時
