俺と君とを 橙×黄 ページ1
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俺は、絵描き。
人の絵を描くのが得意なんやけど、
最近モデルの人が亡くなってしまって。
彼女は気高く上品で、おしゃべりな人やった。
だいぶ高齢やったから覚悟はできててんけど、
いざおらんくなったらキツくて。
絵の具を買いに商店街を歩いていると、
そこには人だかりができていた。
「…ん?」
スカウトマンが、誰かをスカウトしてたみたい。
珍しい、こんな田舎で。
やから人が集まってるんか。
「………え、綺麗、」
興味本位で見てみると、
人の頭から覗くぱっちり大きく開いた瞳、
ツルツルな肌、上品さを感じさせるような服装。
こんな女性、見たことない。
一目見て、そう思った。
「あのっ!!!」
その場にいた人全員がこちらを睨む。
「俺、画家なんですけど、モデルにしていた人が
最近亡くなってしまって!」
「…それはお気の毒に、」
立ち去ろうとするその人を追いかける。
「待ってください!それで、お姉さん綺麗だな〜って、是非モデルにしたくて!!」
「え?」
スッ、とその人の足が止まる。 ……これは?
「あのさぁ…、」
きゅっと眉間に皺を寄せて、答える。
「モデルになるならんの前にさ、俺、男やねんけど」
「男?!?!」
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作者名:Lewis | 作成日時:2022年3月20日 18時