１８ ページ18
*
……SIDE IS リヴァイ……
リ「エルド、グンタ。オレたちと一緒に飛んで討伐数をカウントしろ。他の奴らは見学したけりゃ勝手にしろ」
Aが訓練場に着いてすぐ、オレは訓練中の全員を集め、Aのテストの主旨を話した。
ハ「リヴァイ。カウンターを使おう。いま私が持ってる1つと、こないだ君に渡した1つ、持ってるだろ？」
ハンジがエルドとグンタに、カウンターの使い方を教える。
リ「A、容赦は一切しない。うなじの削ぎ方が1センチでも甘けりゃそれはカウントしない。いいか、エルド、グンタ、しっかり見極めるんだ」
オレはグンタに自分のカウンターを手渡しながら言った。
エルドとグンタは互いの承知を示し合うように、アイコンタクトと
ハ「A。大丈夫、肩の力を抜いて」
ハンジがAの肩に手を置いて声をかける。
Aは、固い表情のまま、ダミーの巨人がひそむ森を見つめ、
「うん」
と、一言だけ答えた。
この1週間、オレはAの様子がずっと気になっていた。
オレと一定の距離を保つようになり、言葉数も減った。
講義の時間は決まって少しボーっとし、筋トレのときは逆に一心不乱に汗を流していた。
エルヴィンのことを考えているのか･･･そう思う度に、奥歯がきしんだ。
だが同時に･･･
オレはこいつを幹部として1人立ちさせ、同じライン上でこいつとこの世界の未来を拓き、この世界の真実を見たい。
そんな望みが、自分の中で膨らんでいくのを感じていた。
そのためには、例えAが誰に惚れていようが、こいつがここで生きようとする限り、オレはこいつを強くさせる必要がある。
だから･･･
うわの空のAに気づくたび、自分の馬鹿馬鹿しさに何度もトレーニングを打ち切る気持ちにかられたが、叱咤も檄も飛ばしてきた。
そして2週間目の今日、オレはどこかホッとしている。
どこかでなんらかの区切りをつけねぇと、このままではオレがどうかしちまいそうだ･･･
自分が少しずつ乱されていくことに感じている、にがにがしさ･･･
ハ「見学希望者は、彼らからしっかりと距離をとって併走すること、いいね」
リ「始めるぞ。ハンジ、スタートの合図を出せ」
ハ「了解。A、いいかい？」
「うん」
一瞬の静けさのあと、ハンジの声が森の中に響いた。
ハ「よぉぉぉぉぉい！･････スタート！」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ico(プロフ) - ユイさん» ユイさん！！ごめんなさい、コメントを頂いていた通知がなぜか来ていなくて、今初めて気づきました(>人<)凄く嬉しい事を言って下さっているのに…。リヴァイに惚れて下さったなんて、もうこんな幸せなことはありません。今後ともリヴァイをよろしくお願いします！ (2017年12月20日 10時) (
レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 進撃の巨人、あまり知らなかったんですがこれを読んで原作も見ようと思いました!それとリヴァイに惚れた (2017年11月23日 19時) (レス) id: 14b416d5bf (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - さらさん» 一から読んで頂けてすごく嬉しいです！リヴァイへのお褒めの言葉、更新へのエール、ありがとうございます！絶対頑張ります！ (2017年11月16日 0時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
さら - 今日この小説見つけて、一から読みました！リヴァイ格好いいです！最高です！更新頑張って下さい！ (2017年11月15日 16時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ico | 作成日時：2017年11月7日 21時
