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side you
聞き終えたあと、自然と優吾と見つめ合う。
『君の声聞きたくて、って優吾の声?そこくらいしか聞き取れなかった。なに、曲調的に失恋の曲?』
「そ。女々しい男が別れた女に未練たらしく過去に戻りたいって言ってる曲。俺だけ置いて先に進むなって曲。」
『…へぇ……、』
「だから髪の毛バッサリ切って1ヶ月前とは雰囲気の違うAに焦った。俺置いてけぼりにしてAだけ違う道に進もうとしてのかと思って。」
『それは…、』
「うん、分かってる。本当にそうしようと思ってたのも、でも少し俺からの連絡も待っててくれてたのも。」
手遅れになる前に取り戻せてよかった、と私を引き寄せぎゅっと抱きしめてくれた優吾。
『…巻き戻して欲しかったのは私の方だよ……、』
そう言うと優吾はさらにぎゅっと抱きしめる力を強めた。
『出会った頃の優吾はちゃんと言葉にして気持ちを伝えてくれてた。ジェシーくんと遊ぶ頻度が多くても会えない時間が続いてても何も不安に思ったことなかったの。』
「…ごめん、」
『ううん、多分アラサーっていう歳のせいもあると思う(笑) 私こそ素直になれなくてごめんなさい…。』
「いや、Aは悪くない。全部俺のせい。」
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まかな(プロフ) - rさん» ありがとうございます!!待ってて頂けてたことが何より嬉しいです(ToT) (2022年2月16日 10時) (レス) id: 4fca202c8e (このIDを非表示/違反報告)
r - まかなさんの新作…待ってました…もう私この事実だけで泣けますはいほんとに大好きです!、! (2022年2月16日 8時) (レス) @page4 id: 2916cf5840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まかな | 作成日時:2022年2月15日 23時