ことばのチカラ ２【完】

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森本side





「えっ、？」


と聞き返した時にはもう電話は切れていて、Aちゃんから初めて聞いた"会いたい"の言葉を理解するのに時間がかかった。







「待って待って、可愛すぎない？」

なんてめっちゃデカい独り言。






眠たい時は素直になる傾向あり、なんてメモしとこうかと思うくらいの出来事だった。





結局あのスノストの打ち上げの日から仕事やリハーサルで全然会う時間が取れなくて1回も会えていない。



Aちゃんが会いに、というかこうやって舞台に足を運んでくれるから１ヶ月ぶりに会えるんだけどさ。





その間もあの佐々木ってやつとは普通に仲良くやってるみたいで、時々 佐々木くんがねってメッセージで話してくれる。



そうなんだ〜って聞くけど、結構……だいぶ嫌だ。
しかもあいつ俺のこと慎太郎って呼び捨てしてるし。年下だろ！？ってキレそうになる。





"まだ"Aちゃんの彼氏じゃないからあからさまに態度に出すのも違うと思うし…、





Aちゃん気づいてんのかな〜。
俺が電話する時って大体、佐々木とバイト被ってる日ってことに。


どうせ佐々木はカッコつけてAちゃん送ったりしてんでしょ？





Aちゃんに佐々木との会話が1日の最後にして欲しくないから電話してるって言ったらどんな反応するんだろうか。



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