ことばのチカラ ２【完】

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カノン「…落ち着いた？」


『ごめんなさい、カノンちゃん……。カナエちゃんの前で言い合いになっちゃって…、』


カノン「ううん、あれはヨシがいけなかったと思う。」







私とお兄ちゃんが珍しく言い合いしてるもんだから、ママがびっくりして私たちの間に入ってくれた。






人の好きという気持ちを、どんな形でもバカにするお兄ちゃんがいけない。


小さい子どもの前で感情的になった私がいけない。





喧嘩両成敗だ！と、バツとしてお兄ちゃんはパパに買い出しに付き合えと連行され、私はバツとして夜ご飯の下準備をしなさいと言われた。







カノン「とうとう慎ちゃんと出逢っちゃったんだね。」



『元を辿ればね、岩本くんとたまたま会ったの。その時に一緒に慎太郎くんたちとご飯に行ってたみたいで、それで受験頑張ってたって聞いたからお祝いにって会わせてくれたというか、足止め食らって鉢合わせさせられたというか…、』



カノン「結婚式の後にさ、Aちゃんのことなんで知ってたのー？ってヒカルに聞いたの。」



『"慎太郎の子"って…、』



カノン「あれ？聞いたの？」



『慎太郎くんが…、教えてくれた。』



カノン「えー！そんなに仲良くなったの？」



『まだ2回しか会ったことないんだけどね。でもあのね、慎太郎くんにまた会いたいって言われたの。連絡先も交換してほぼ毎日メッセージもしてるし、時々電話がかかってきたりするの、………良いのかな私 ファンなのに。ファンなのに慎太郎くんとまた会いたいって思っちゃうの…、どうしたら良い、？』



カノン「……それってダメなことなのかな？」



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