ことばのチカラ ２【完】

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『…なんで？、なんでそれがバカなことなの？』



ヨシキ「しっかりしろよ、まじで。いつまで夢見てんの？小学生じゃねぇんだからさ。」



カノン「ヨシ、言い過ぎ。別に現実見えて無いわけじゃないじゃん。良くない？別に。」





なんでお兄ちゃんにそんなこと言われないといけないんだろう。





『……繋がったら余計でも抜け出せなくなると思ったから、慎太郎くんとも知り合いってことお兄ちゃん私に言わなかったんだね。』



ヨシキ「…慎太郎と会ったわけ？」



『お兄ちゃんには関係ない。残念だったね、まともに恋愛できない妹で。』



カノン「Aちゃんも落ち着いて、ね？」



『別にお兄ちゃんから知り合いって聞いてたとしても慎太郎くんと繋がる気も無かったよ。今回もたまたま遭遇しただけで、たまたま私のこと認知してくれてただけ。会っても会わなくても、私は………、』






慎太郎くんに対しての気持ちは、そんな簡単なものじゃないんだ。






カノン「分かったから、Aちゃん。もう良いから、」



『そんな気持ちでお付き合い出来る相手じゃないことくらいお兄ちゃんなら分かるでしょ！？ 佐々木くんが大切だから、大事なお友達だから無理なの！』








あの時 佐々木くんが私へしてくれた精一杯の後押しを、バカにされたような気がした。







初恋なの、と言った私に
初恋だった、と返した佐々木くん。


そんな彼の気持ちを踏み躙られた気分だった。



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