ことばのチカラ ２【完】

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「えっと、Aちゃん。さっきは電話でキツイ言い方してごめなさい！」






勢いよく頭を下げる慎太郎くん。
まぁそこもなんだけど、そうじゃないんだよな、なんて思う。






『私別に怒ってるとかじゃないよ？…まぁ言い方はキツイなとは思ったけど、そうじゃなくて…。』



「いや、うん。まずは言い方が悪かったことを謝らないと と思って…。実際仕事仕事で疲れてて余裕なくなってた。そんな状態なのに会ってもAちゃん 面白くないよね普通に、」



『…ん、そうだね。ちょっとしたことでイラってするなら多分会わない方が良いなと思った。慎太郎くんに会いたかったよ？私も…ずっと、』



「うん…ごめん、俺のこと気遣ってくれたのに。
でも…あの、ひとつだけ良い？」





こんな状況なのに上目遣いで可愛く聞いてくる慎太郎くんにビジュ最高かよなんて思うのはファンのサガだろうか。





『なぁに？』



「…やっぱり俺、多少余裕なくても会いたい。今 会って分かった。Aちゃんに会えたらなんか気分が変わるって言うか…、癒されるって言うか…、」



『……慎太郎くんの会いたい時だけじゃなくて、私が会いたい時も会ってくれる…？』



「もちろん、当たり前じゃん！でも俺も言われないと気づかないから我慢せずにちゃんと伝えてね？流石に地方いるのに会いたいとか言われたら無理だけどさ、」



『ふふ、そんなこと言わないよ(笑) なんならその地方いる理由がライブとか舞台とかなら現地に私も居る可能性が高いし。』



「本当だ(笑) …あの これでケンカ終了で仲直り、ってことでよろしいですか？」



『え？そもそもケンカなんてしてた？』





私が一方的に怒ってただけだから、ケンカもなにもないと思ってた。


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