神の御加護の元【完】 (ページ30)

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「……浮気、ダメ、絶対、」

佐久間さんがいなくなった後、そう呟くように言う大我。

何かの標語かよ、なんて思うけど確かに職場の人とはいえ異性と2人で食事は私も良い気がしないなと思う。

『………配慮が足りなくてごめんなさい…、』

「いや、まぁでも確かに職場の先輩に誘われたら断りにくいよね。ごめんね、俺もAが1番嫌がってること勝手に言っちゃって。」

『…でも佐久間さんは信用できるから言ったんでしょ？何も考えずに大我が気持ちだけで突っ走って言う人じゃないことくらいちゃんと知ってるよ。』

「ふふ、うんそう。大ちゃんは俺とAの関係を知ってもAを見てきちんと判断してくれる人だからね、心配してることは絶対起きないから。」

この感じは、今日のことがなくても佐久間さんには言うつもりでいたんだなと感じた。

『今日、定時で終わるからご飯作ってうちで待ってるね？うち来るでしょ?』

「おっ、やったー！ならこの前食べたトマト鍋食べたいな。すごい美味しかった」

『そんな簡単なのでいいの？なら私もこの前飲んだ赤ワインが飲みたいな。』

「ん、なら買って帰るね。」

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