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『それじゃあ、私帰るね。』
ご飯も食べ終わり片付け終わるとAは自分の荷物を持って玄関の方へと歩いて行く。
｢俺も一緒に帰る。｣
『…帰り道逆ですよね？』
｢そうだけど、送る。｣
そういいながら玲王は荷物を持って靴をはきはじめた。
Aはここ2日ほどで学んだ。
玲王が王様のように自分勝手で人の話を聞かないことを…。
｢じゃーね、2人とも。｣
｢明日迎えに来るからちゃんと準備しとけよ〜｣
｢ほーい。｣
『おやすみ、凪。』
手を振って凪の家から出た。
玲王とふたりで夜の道を歩く。
沈黙の中歩いていくと玲王がAの腕を引っ張って歩道側へと誘導した。
｢如月はこっち…お前さ、いつも金曜日ってこの時間に帰ってんの？｣
歩道側に誘導されたことに驚いていると玲王の質問にきょとんとして答えた。
『まぁ、基本的には…』
偶に凪と朝までゲームしたりするけどなんて思いながらも玲王の顔を見るとなんか凄いものを見る目をしてこちらを見ていた。
『それどういう顔…？てかなんで毎週来る流れになるんですか？』
私と凪の時間がなんて思いながらも疑問に思い首を傾げた。
｢お前の料理美味かったから…。それに危ねーだろ、普通に女子が夜道歩くの。どうせ、凪が送るって言っても断ってんだろう？｣
『たまに送って貰うもん…』
図星をつかれるとむすっとした表情をするも料理が美味しかったと言われれば少し嬉しく思った。
｢それに、俺たち仲良くなる訳だし…｣
『私は別に仲良くなるなんて一言も言ってないですけどね…』
｢可愛くない奴。｣
『知ってる…』
料理を美味しいと言われて嬉しいと思っているのにありがとうの一言すらも言えない自分に可愛げがあるわけが無い。
そんなことを考えていると自分の家の前に着いたのでAは玄関の門へと手を伸ばした。
「明日来いよ〜」
なんていう相手の言葉を聞けば露骨に嫌な顔をした。
「すげぇ、嫌そうな顔。」
『どうせ勝つでしょ…だって凪がいるもの。』
「だからこそ見に来いよっ」
『…じゃあ、起きれたら行く。』
「よし、じゃあ約束なっ!」
そう言うと玲王は小指を差し出した。
お前も出せよって顔をしていたのでAは渋々自分の小指を出した。
「指切りげんまん。よしっこれで来なかったら針千本なっ」
笑ってみせると玲王はじゃあなっと言って帰って行った。
『ちょっとお兄ちゃんに似てるな…』
そう呟いてAは自分の家へと足を運んだ。
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蝶華(プロフ) - ひちゃさん» コメントありがとうございます。そう言って頂いてとても嬉しいですっ*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*ちょっとずつ更新して行くので見届けてくれると嬉しいです。 (2023年1月4日 7時) (
レス) id: a17d0f1e26 (このIDを非表示/違反報告)
ひちゃ(プロフ) - 初コメ失礼します。凪との関係性も玲王との距離感も全部最高の神作品でした、、、！無理せず更新頑張ってください！ (2023年1月3日 23時) (レス) @page12 id: abb55eea3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶華 | 作成日時：2022年12月31日 7時
