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「今日は君たちにレオナさんの部屋を掃除してもらうッスよ。」

「宿代分、きっちり働けよ草食動物ども。」

「アズールにもこき使われ、レオナにもこき使われ…俺様、もうボロボロなんだゾ。とほほ。」

「まずは脱ぎっぱなしの服を適当に洗濯カゴに入れて机の上を片付けるところからッス。アクセサリーはこっちの引き出し、本はあっちの棚。あらかた片付いたら、雑巾で拭いて。」

「子供じゃねぇんだから、掃除くらい自分でやれってんだゾ。」

「あ?何か言ったか?」

「ヒンッ…ナンデモナイレス。」


「んじゃ、このとっ散らかった机の上から…うおっ!高そうなアクセサリーが無造作に。コッチには財布まで!」

「これはブーツ?ハイヒールみたいだけど。」

「こ、こんだけあれば、ひとつくらい貰っちまってもわかんねーよな?無防備すぎるのが悪いんだゾ。グヒヒ…。」

ラギーがグリムからアクセサリーを取り上げる。

「こーら、ダメ。それは俺が狙って…じゃなかった。無くなったら、すぐバレるんスからね。レオナさんも、貴重品を出しっぱなしにするのやめろっていつも言ってんのに。

盗られてからじゃ遅いんスよ!」

「うるせぇな。テメーまで俺のおふくろか。別に盗まれたって大したもんじゃねぇし。どうだっていいだろ。俺から盗む度胸がある奴は、盗めばいい。」

「大したもんだからいってんスよ!1マドルを粗末にする奴は、1マドルに泣くんスからね。」

『あはは。ラギー気にし過ぎじゃない?マドルならいつでも用意できるよ?』

「ったく。これだからお坊ちゃん育ちはよ…。」


「それだーーーー!!!!」


いきなり半人が叫び肩が跳ねる。

「ウワッ!!どうしたんゾ!?」

「急にでけぇ声だすんじゃねぇよ。」

『心臓に悪い…』


「無敵じゃないから金庫に入れているんだ!」


「『はぁ…?』」

鳩が豆鉄砲喰らった顔をしてまった。

「…ハッ!ハハハ!そうか、なるほどなァ!テメェ、面白いこと考えるじゃねぇか。」

「えぇ?面白いって、どこがなんだゾ?」

「つまり…」





レオナがわかったことを説明する。

「なるほど〜!!!無敵の契約書の弱点が分かった今、さっそくオクタヴィネルに殴り込みに…」

「問題がもう1つあるッス。君の予想が当たってたとしたらリーチ兄弟が必ず妨害してくるはず。正直、金庫よりすげー攻略が難しいと思うんスけど。」

「リーチ兄弟さえいなければ…?」

こっちを見てくる半人。なんとなく予想はできる。

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作者名:矢印 | 作成日時:2020年5月29日 2時

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