君の側で (ページ5)

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キングスカラー家に小汚い少年が連れてこまれた。

「レオナ様！何を連れてきたのですか！お父様に怒られますよ！」

執事が慌てて止めるも

「うるせぇ。親父に合わせろ。」

渋々扉を潜らせる。

「おい、親父。今度からこいつを俺の家族にする。いいだろ？」

「……」

王は黙り少年を見つめる。少年はレオナの背中に隠れて見つめ返す。誰もが怒ると思った…が

「それはいい！やったぞ！ついにレオナが友達を作ったぞ！」

皆驚いた。

「ささ、そんな格好では可哀想だ。お風呂に入ってくるがいい。レオナ。一緒に入ってやれ。」

「…行くぞ。」

『…ｳﾝ…。』

それからAは服も新調しキングスカラー家の腕輪をはめられた。

「君は今日からキングスカラー家の1人だ！レオナのことを頼むよ。」

『ｱ…はい…。』

「そうだな…名前は……」

「A。」

「いいな。そうしよう。いい案だ、レオナ。」

時間は夜。王は机に向かい手記を綴っている。

今日は新しい家族が出来た。レオナが自分から連れてきてくれたのだ。私は嬉しかった。きっと彼はレオナの心の支えになってくれるだろう。レオナは私を許してはくれないだろうから替わりに彼の心の傷を癒してくれ…Aよ。

窓の明かりが消える。