妖と六つ子【おそ松さん】

名前 side black ページ6

妖1｢ギルバート様こちらになります｣

貴｢あぁ｣

妖2｢オラ! 早く出て来い!!｣

妖の声に長男以外は俯いたまま牢から出てくる

貴｢お前らは戻っていい｣

妖1｢し、しかし…｣

貴｢良いと言っているだろ?｣

少し冷めた目で睨む

妖1｢ヒィ｣

妖1･2｢し、失礼しましたぁ!!｣

妖達は逃げる様に戻って行った
妖が去った後、私は六つ子に目を向ける

貴｢名は?｣

6人は何を聞いているんだ、という顔をした後ハッとして

お｢0061番｣
カ｢0062番｣
チ｢0063――｣

と、答えた

貴｢違う……本当の名を聞いている｣

お｢……は?｣

番号は名前ではないだろ……

貴｢番号ではないお前らの本当の名を聞いている。兄弟順は聞いたが、顔と名前は分からないからな｣

まあ、本当は分かるがな

お｢名前……｣

貴｢神隠しなんてつまらないことはしないから、安心しろ｣

暫くの沈黙の後

十｢…俺五男の十四松でっす!! よろしくお願いしまっす!!｣

十四松が一番に自己紹介をした
元気だが、笑顔は嘘っぽい、か…

お｢長男おそ松……です｣

弟達を守る事に一生懸命なんだろうが、敵意剥き出しすぎだな

カ｢次男に生まれしguilt guyカラ――｣

チ｢三男チョロ松｣

最後まで言わせてやれチョロ松

カラ松は……格好つける方向性を間違えたか?
それとguiltじゃなくてguiltyな

チョロ松は普通ぶってるが、コイツが1番兄弟への依存度が高そうだな

一｢……四男、一松｣

頬が腫れている……殴られたのか?
目つきが鋭い事で、睨んでるつもりが無くとも、勝手な思い込みで殴られた……

そんな所か……

ト｢末弟、トド松です｣

造り笑顔が上手い……ずっとそうしてきたのか?
私には怖いって思っているのがバレバレだが

思考を巡らせていると、6人が警戒しながらも不思議そうにこちらを見上げてきた
かわえぇ…って違う!!

次の瞬間、トド松がふらつきガシャン、と音がする

全｢!?｣

瞬間、静まる地下牢

お･カ｢｢申し訳ございません!!罰なら俺――｣｣

貴｢少し黙れ｣

お･カ｢!?すいません……｣

服の代わりに着せられていたボロ布のせいで良く見えていなかったが、コイツらの傷、深いな……
早く帰って本格的な治療をしないと……

貴｢立ち話している暇はないか……｣

六つ子｢?｣

さっさと家に帰るとしよう

貴｢こんな所に長居は無用、早急に治療をする……急いで帰るぞ｣

六つ子｢!?……はい｣

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