ライブの始まり ページ3
声がした方を振り向くと、そこには１人の女の子が立っていた。
太腿くらいまである長い金髪のポニーテールと、深い海みたいな青い目。
背丈は私達と同じくらいだったけど、笑顔がやんちゃそうで少し幼くも見えた。
「『ルーレット式ライブ』って言うのは、その名の通りエントリーしたアイドル達がルーレットで当たった順にライブするイベントのことだよ」
会場の僅かな明かりで目を光らせながらその子が教えてくれた。
「そうなんだ、ルーレット式ライブなんて初めて聞いたよ！あ、私、真中らぁらって言うんだ」
「私は桃園いすず。初めまして」
らぁらちゃんがその子に自己紹介したのに合わせて、慌てて私も申し訳程度に自分の名前を言った。
すると。
「知ってるよ！キャベツ学園初等部のあの２人でしょ？アタシのことも知ってるよね？」
……あれ、私達のこと、知ってる！？
らぁらちゃんと顔を見合わせた。この子とはお互い、面識は無いはずなのに。
「初対面…だよね？」
私がそう聞くと、その子は首をぶんぶん横に振った。
「ほらほら、思い出して！あの時ぶつかったじゃん」
考え込むと、頭の中で映像がフラッシュバックする。
顔を上げた瞬間ぶつかってしまった中学生の制服。
友達と笑い合い、こちらに手を振った姿。
記憶の中でその中学生が口を開いた。
『アタシの名前は──』
「藍川、ローラ？」
その名前を口にした瞬間、その子がパッと顔を輝かせる。
「大正解っ！中等部１年、藍川ローラだよ！」
よくできました、と元気よくＶサインを向けられた。
プリパラ外と比べて、髪も身長も伸びてたから全く分からなかった。
「ローラ先輩、プリパラデビューしてたんですね」
急に敬語を使った私に向かって、ローラ先輩は顔を顰めた。
「もう、プリパラで先輩とか後輩とか気にしないでよ。
先輩無しでローラって呼んで！あと敬語も無し。
私も２人のこと、プリパラでは呼び捨てで呼ぶからさ」
良いでしょ？とニッコリ笑う。
でも、あまり親しく呼ぶのは気が引けるかな……。
「ローラもルーレット式ライブを見に来たの？」
しかし、早速らぁらちゃんが言われた通り敬語と先輩呼びを外した。
それに対してローラせんぱ…ローラは頷く。
「うん、アタシのいとこが出るんだ。
マジ凄いライブするから、楽しみにしててよ！」
マジ凄いライブかぁ…楽しみ！
「ほら、始まるよ！」
ステージのライトが真っ白な光を放った。
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ココナッツ食べてみたい - うわー！！三人がチーム組むって最高です！！これからも凄い楽しみです！！ (2022年7月3日 3時) (
レス) @page37 id: a712576104 (このIDを非表示/違反報告)
れもんどろっぷ。(プロフ) - ココナッツ食べてみたいさん» ありがとうございます！励みになります……(*´∇｀*) (2022年4月18日 18時) (レス) id: b284b3bf7b (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ食べてみたい - すっごい面白いです！！これからも頑張って下さい (2022年4月16日 8時) (レス) @page33 id: a712576104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもんどろっぷ。 | 作成日時：2021年7月27日 18時
