【プリパラ】１人のアイドルは日々成長しています。

波乱の始まり ページ12

「電気が消えちゃった！」

らぁらちゃんの声と皆の悲鳴混じりの声が暗闇の中で反響して聞こえる。
どうしよう、こんなに真っ暗な中じゃブレーカーを探すこともままならない……。

と、その瞬間またもや音を立てて照明がついた。
眩しさを堪えてなんとか目を開けると、さっきまでヘレンさんとめが姉ぇさんしかいなかったはずのステージに、誰かが立っていた。

「f×f！？」

「なんであの２人が？」

よく見ると、ステージに立っているその人は最初にライブをした、にいなさんとほたるさんだった。
めが姉ぇさんとヘレンさんは、マイクを持ったまま唖然として２人を見つめている。

「ヘレンさん、あなたグランプリに出るのにまだチームを組んでいないんですってね」

「そうだけど」

「でしたら、私達２人とチームを組みませんこと？」

えっ！？
ヘレンさんがあの２人と！？
思わずローラの方を向くと、彼女は猫のように歯を剥いた。

「何それ、ヘレンはアタシと組むんだから！」

確かにヘレンさんにはローラがいるし、にいなさん達とは組まないよね。
そう思ってホッとしたのもつかの間。

「良いよ、私あなた達とチームになる」

ヘレンさんが宣言するみたいにそう言った。
単純に驚いている子、チーム結成に喜んでいるファンの子が合わさって、会場は大騒ぎ。
その中で……。

「はぁっ！？ちょ、ヘレンどういうこと！？」

ローラが顔色を変えて叫んだ。
私の隣ではなのがクールに微笑む。

「波乱の始まりね、面白そうだわ」

「ねぇ、いすずちゃん。
これ、一体どういう状況なのかな……？」

らぁらちゃんに聞かれたけど、私も分からない。
１つだけ分かるのは、どんどん事が複雑になっていってることだけ。
この先、一体どうなるの！？

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