8話 ページ10
今日は体育館で女子はバトミントン、男子はバレーをやるとのこと。
バトミントンの授業では二人組を作って行うので私はここでもコミュ障を発揮していたが、近くにいた桑田さんが声を掛けてくれた。女神かと思った。
「よろしくね、今狐さん。私一応バトミントン部やし、分からんことがあったら聞いてな」
『ありがとう…やさしい…』
「ふふっ、今狐さんって運動苦手?」
『あ、いや、ぅぅん。ちょっと得意かも?』
「なんで疑問形?笑」
『中学の時運動部だったけど高校はもう帰宅部やからさ』
「そうなん!ちなみに何部だったの?」
『バレー部だったよ』
ラリーの練習をしながら世間話をしていると桑田さんはどうやらアニメが大好きらしく話が弾んだ。
陽ちゃん(桑田さんにそう呼んで!と言われた)に打ち方とかを色々教えてもらって、チラリと男子の様子を見るとレシーブの練習からしているようだ
うわー、治くんレシーブしてるだけでもう可愛いってもう罪だよね
「高いシャトルが来たらこう肘を伸ばしてシュバッってやってからのスッね。そしたらズバッって決まるんよ」
『成る程、解らん』
陽ちゃんは説明が苦手なのかとても擬音が多い。私も人のこと言えんけど
『…』チラリ
お、今度はサーブの練習やってる
サーブを打つときに見える程よい筋肉。そして首筋に滴る汗が治くんの色気をこれでもかと出している。非常に美味しいです。
ヒュッと風を切る音を出しながら飛んできたシャトルを打ち返す
私上手いんじゃね?いっそのことバトミントン部入ろうかな
そう思ったが陽ちゃんが容易く拾って前に落として来たから入るのは素直にやめた。
「Aちゃん!!上!危ない!!」
『……エッ?』
上を見るとなんということでしょう。バレーボールが上から降って来ているではありませんか
誰だよ!天井サーブ打った奴!!
体育館の照明が目に入りチカチカするためボールがどこに落ちてくるかわからない。カサカサ動いてればなんとかなるかと思った瞬間にはもうボールは目の前
『ギャッ!?』
ボールはそのまま私のおでこにクティカルヒット。石頭なことに少し感謝しよう。
ホームラン!なんて思いながら尻餅をつく
ごめんなさいね、レシーブ出来なくて!!
〰〰〰
桑田 陽 ークワタ ハルー
学年 2年1組
ポジション バトミントン部
その他 アニメオタク
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作者名:柚子檸檬 | 作成日時:2024年2月18日 9時