おまいらへの気持ちを語ってやった【稲荷崎】 (ページ8)

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6話ページ8

これが夢小説でいうあるある展開か。
私何回もこういう展開見たことあるからな！何となく察してたけど！

『無理です！！断固反対！！ダメ、ゼッタイです！！』

「ダメなん？」

『ﾊｩｱ…ゥウ…かわいい…なんで首をかしげるんですか…それ私が一番北さんに弱いってこと知っててやってるんですか…』

当たり前やと認めた確信犯。そんなところも可愛いのでトマトを箸で突き刺し食べる。北さんにお行儀悪いでと言われた。幸せ。

私はいくらバレー部に入っていたからといってマネージャーなんて出来ない。周りの過激ファンにいつ背後から襲われることやら…

それに北さんは私がバレー部員を推しに推している、いわゆるオタクだということを知らない。もし知られたとしても角名くんに対する対応にはならない。真っ白に燃え尽きるだけになる。

仮にマネージャーを受けたとしたら気絶すると思われる。というか即死する

『本当に無理です。私の命が崖っぷちです。もうポニョです。』

「それは崖の上や
まぁ、急に言われたからそうなるよな。また聞くからそんときに返事聞かせてな」

手を合わせご馳走さまと言って去ってしまった

『え、き、北さん待って、私の返事…』

私マネージャーやったら棺桶行きって言ったよね。ふっかつ草使っても意味ないって言ったよね。

私には推しに対する心得があるのだ
一つ、平凡な女子でいること

一つ、推しをおさわりしない(その前に出来ない)

一つ、近くではなく遠くから推しを崇める(現時点での治くんは仕方ない)

一つ、北さんに対する愛は口に出して良い(本人に承認済み)

などが計十数個あるので例え北さんに言われたとしても私はマネージャーはやらない

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「え、やってくれないんだ」

『やらないって何回も言ったよね。というか余り話しかけないで下さい。なんか心の涙出てくるんで…』

教室に戻って早々話しかけて来たのは角名くん。
あ、やっぱり角名くんの目って少しやらし…危ない危ない私はコイツに弱味を握られてるんだった
それはともあれまだ隣に治くんが帰って来ていないのが唯一の救いである。

治くんに角名くんと話しているところを見られたら自意識過剰かもしれないが「二人って仲良かったんやな」と話しかけられてそのお二人のファンに目で潰されるかもしれない

『とにかく私に話しかけないでほしいな…』

「でさ、」

『聞いてた？』