16話 ページ18
『北さん!!』
喉からやっと絞り出した声で北さんの名前を呼んだ。
タイミング良すぎませんか?ヒーローかよ。好き。
「お前ら背ぇデカくて圧かかりやすいんやから少しぐらい気遣いせぇ」
「「ウス、すんません!!」」
宮ツインズが声を揃えた。かわいい。双子だ。かわいい。
北さんってそんなに怖いか?
確かに貫禄はあるけど。私はあんな風に真顔で言われても怖くない。むしろご褒美です。だってあんなに可愛いお顔でメッて言われてみ!?アッ…好き……
「北さん、ヒジョーに聞きにくいんですけども…」
「なんや」
言っても良いのかこれ、と銀島くんがみんなの顔を伺っている。銀島くんが動いてるよ。心の中の私よ、喜べ。
イヤ、あっ、え、待って、北さんに私と付き合ってるんですか疑惑を話すんですか?ヤメテ、北さんの純白が……!!
「北さんと今狐って付き合ってるんですか?」
角名くんはわかってるクセになんで聞くの!?お前ってヤツは本当に!!
「付き合ってへん。今狐からの一方的なアタックが激しいだけや」
『なんかフラれた感すごい。』
確かに私が一方的な愛を送っているだけなんですけどね。そんな淡々と言われるとちょっと悲しい。そんなところも好きだけども!
てか、それで収まるか?だとしても一方的なアタックが激しいって相当やばい奴だぞ?…自分で言って悲しくなってきたな
「そうだったんすね…!てっきり俺北さんとAちゃんは付き合ってるもんやと思ってました」
『アレ?』
「なんや、侑の勝手な考えやったんか。今狐さんに謝りや」
『エ?』
「ホンマにツムは人に迷惑かけんの得意やな」
「なんやと?お前も変わらんやろ!!」
「喧嘩すんなや」
『なんだろう、素直に受け止めすぎじゃない?』
オイコラ、角名くん。つまんねって言ってるの聞こえてるからね
「ところで今狐」
『ハイ!?なんですか北さん!!』
「マネージャーの件どうや」
『エッ』
ここで言うのすごく気まずくない?
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作者名:柚子檸檬 | 作成日時:2024年2月18日 9時