9話 ページ11
『あでで……』
普通に歩けるので保健室に向かっている今狐です。どうも。
バレーボールがヒットしたおでこがヒリヒリして痛い
石頭じゃなければ脳震盪を起こして倒れてたかもしれない…
あーあ、私が歩けなかったらお姫様抱っこで保健室までだれか運んでってくれたりしたのかな〜。
夢見をしながらも保健室にたどり着いたので引き戸を開ける
『失礼しますー』
「あら、どうしたん?怪我?」
この方は保健の先生の櫻木先生で、行くとたまに飴ちゃんをくれるとても優しいおばさまの先生だ。
『おでこにバレーボールが思いっきり当たったんですよ。そこそこの石頭なんで頭は平気ですよ〜』
「それは運が良いんか悪いんかわからんわ。まぁとにかく災難だったねぇ。氷あげるからおでこ冷やし」
『ありがとうございます〜』
キッンキンに冷えてやがる!なんて脳内によぎる例のセリフを流して、櫻木先生から受け取った氷を赤くなったおでこにつける
「私これからやること色々あるからちょっとだけここ空けるね。すぐ戻るけどなにかあったら隣の部屋おるから呼んでね。ほな、ベッド使ってもええからね」
『はーい』
ガラガラと音をたてながら櫻木先生は出ていった
ラッキー!寝れるっ!
ワーイ!とベッドまで一直進したがピタリと止まる
そう、ベッドのカーテンが全て閉まっているのだ。
開ければ良いじゃないかって思ってるであろうそこのアナタ。
もし、仮にカーテンを開けてベッドに使っている人が居たらどうする?マジ気まずくね?
でも櫻木先生は別に人が居るからね〜とも言ってないからきっと誰もいないよね
けど、居たとしてその人が着替えてたりしたら私ただの変態じゃん。いや、ラッキースケベである。
ドキドキが止まらないね!と思いながら左端のベッドのカーテンを勢いよく開けた
『ま、そりゃ誰も居ないか』
と、つぶやく。
期待とかしてませんよ。別に。
そのまた隣のベッドのカーテンも開けるとやっぱり誰も居ない。私がドキドキした意味ないやん
なーんだ誰も居ないならカーテン開けといてよセンセ〜と、3つ目のカーテンを開けた
「……………………は?」
『……………………え?』
今狐A、見事フラグ回収に成功いたしました
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作者名:柚子檸檬 | 作成日時:2024年2月18日 9時