1話 ページ2
ここ、稲荷崎はバレー部がとても強いことで有名である
有名な分、バレー部にはファンが多く私の教室ではいつもバレー部員の話で盛り上がっている(主に女子だが)
ほら、今日も
「ねぇねぇ、やっぱり侑くんかっこよくない?」
「えー!?かっこいいって言うよりかは可愛いやろ!ほら、たまに廊下歩いてる時に会うんやけどさ、その時侑くん欠伸してさ、それがめちゃめちゃ可愛かったのー!」
なんて
私はどっかのサバサバしてる女子みたいに
"え?男バレ?いや、うちは興味ないかなー。てか誰やその人"
ということは一切なく、それよりか全く逆で
『(侑くんが欠伸だと?え、待ってナニソレ私も見たい!!
あ、ヤバイ想像したらヨダレが…
ええええええ…萌えるし尊いんですけど!!まぁ、存在自体が既に尊いんですよね)』
と、目をガン開きにして盗み聞きをしている有り様である
『(今日も私生きられるかな…)』
そう、何を隠そう私の隣の席の方はなんと私の推しの一人である宮治くんなのである…!
大事なことだからもう一回言うよ?
宮治くんなのである…!
私は今日も生き延びるためにスマホを取りだし、写真部の友達から貰った画像(という名の盗撮)を目にこれでもかと焼き付ける
『(はあ、このツーショットまじで癒しすぎる…北さんって天使なん?というか天使じゃなかったらなんだ?神様か。
尾白さんもこの微笑みはなに?私のことをころしにかかっているのかな?守りたい、この笑顔ってか?)』
写真部の友達にL○NEで”今日も生きていけそうです”と送り、”良かったね”と愛のある返事を貰ったのを確認すると
「やば、来たよ!」
と、宮ツインズやら角名くんやらを語っていた女子がせっせっと前髪を直しているので、教室のドアに目をやると治くんがお腹が空いたのかおにぎりを片手に持って教室に入ってきた
モグモグとしながら隣に座る治くん
は?尊いんですけど??(頭抱え)
本日も今狐は通常運転な様です。
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作者名:柚子檸檬 | 作成日時:2024年2月18日 9時