内緒な時間ーjump×jumpー

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彼は。



大ちゃんのことが好きで。







俺は。



光くんがいて。








そのくせして、キスとその少し先まで


踏み込んだこともあった。

けど。





俺らは「恋愛」なんて、型にはハマりたくなかった。


お互い、好きな人もいるんだ。








「その先」には、蓋をして、歩みを止め、


お互いを無理に納得させた。









「裕翔？そんなに考え事？

　…あのさ、俺、頼りないかもだけど、裕翔のこと、全部全部知りたい。
　悩みなら、聞くよ、？」








「…うん、ありがとう。」





ごめんね。光くん。






光くんは俺のことが「好き」なのに。
俺の「好き」を、信用してくれているのに。





俺は、何にも____









prrrrrrrr prrrrrrrr



「あ、」






見てみると、俺の携帯だった。
名前を見てみると、


「薮宏太」





彼だった。









「っどうしたの？」


『ゆうと……俺…………


　幸せに、なれないの、かな、？』







声が明らかにおかしい。


霞んでいる。……泣いた…？






「…え？」



『振られた』









その一言だけ聞くと、すかさず電話を切り、



「ごめん、行ってくる」とだけ伝えた。





「え、ど、どこに？」





光くんの声は、聞こえないふりをした。








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